大黒たかのり(税理士)- コラム「マイホームを売った」 - 専門家プロファイル

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オオグロタカノリ
( 東京都 / 税理士 )
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マイホームを売った

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税金 2015-09-18 11:00

会社員C「先日同僚が家を売ったんだけど、全然税金払わなかったみたい」

 

主婦A「たしかだいぶ前に買った家だったわよね」

 

会社員C「買った当時は相当安かったから大分儲かったんじゃないかな」

 

主婦A「だったら税金もたくさん支払わないといけないわね」

 

会社員C「でも払っていないっていうんだよ」

 

主婦A「何かあるんじゃない」

 

会社員C「先生、どうして払っていないかわかりますか」

 

先生B「詳細は分からないけど、よくあるのはマイホームの3,000万円控除を使ったんじゃないかな」

 

会社員C「3,000万円控除ってなんですか」

 

先生B「マイホームを売って、利益が3,000万円以下なんら税金がかからない制度があるんだ」

 

会社員C「それはすごい制度ですね」

 

主婦A「3,000万円の控除を使って税金払わなくても大丈夫なんてすごいですね」

 

先生B「これはマイホームだけの特権で、事業用の不動産などはないんだ。主な条件は下記の通りだよ」

 

・自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地を売ること

・売った年の前年及び前々年にこの特例又はマイホームの買換えや譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと

・親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないことなど

 

 

会社員C「もし、売った時空き家だったらどうなるの」

 

先生B「住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ることが条件になるよ」

 

主婦A「なかなか売れないといもあるからね」

 

会社員C「先生、でも損した時はどうなるんですか」

 

主婦A「損した時は何も税金払わなくていいんじゃないの」

 

先生B「不動産の譲渡は譲渡所得と言って、分離課税なんだけど、通常は何も影響しないけど、マイホームで所有期間が5年超の場合は、一定の条件さえ満たせば、給料等と相殺できるんだ。さらに相殺してもマイナスの場合はその損失を3年間繰り越すこともできるんだ」

 

主婦A「すごいですね」

 

先生B「これも条件は3,000万円控除と似ていて、主な条件は下記のとおりだよ」

 

・自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地を売ること

・親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと

・所有期間が5年超で、日本国内にあるもの

・売買契約日前日において、そのマイホームに係る償還期間10年以上の住宅ローンの残高があること

・マイホームの売却価額が上記の住宅ローンの残高を下回っていること

・売却した年の前年及び前々年に、3,000万円控除などの特例をうけていないことなど

 

主婦A「ローンが残っていないとダメなんだ」

 

先生B「さらに条件を満たしていても、所得金額が3,000万円超えている年は損益通算はできるけど、繰越控除ができないなど細かい条件もあるんだ」

 

主婦A「損した場合はいろいろ条件が多いわね」

 

先生B「でも儲かった時はまず3,000万円控除を考えて、買換える場合は買い替え特例など検討することになるかな」

 

会社員C「儲かった時、損した時といろいろな場面を想定してどれが使えるのか判断しないといけないのか」

 

主婦A「複雑なケースは先生に相談するに限るね」

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