資本金1億以下にするメリット
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日本では、資本金の多寡で会社の大きさを図る傾向があります。
資本金とは、出資者から払い込みを受けた金額の合計額になります。
例えば、トヨタは資本金が3970億円、楽天は1116億円など、これらの金額が会社に資本金として振り込まれております。
ただし、資本金の額がそのまま会社に残っているわけではありません。
会社はこれらの資金のほか銀行借入金などで設備投資を行ったり、事業運営に充てられ、投資回収を図ります。
うまくいけば、資本金よりも多くの資金を残すことができ、あるいは、うまくいかなければ資本金が底をつくこともあります。
中小企業で言えば、会社設立の際に資本金をいくらにするかは重要です。
資本金が1000万円未満の場合、設立から原則2期目までは消費税の免税事業者になります。
資本金1億円以下の法人の税金上のメリットは、800万円以下の所得に対して法人税率が15%(通常19%)、繰越欠損金がフルで使用できる(大企業は原則8割まで)など特例がいろいろあります。
特に大きいのは地方税の均等割り額です。
赤字でも支払わないといけない税金で、自治体にもよりますが、東京の場合最低7万円、最大380万円。(資本金1億円かつ従業員50人超だと20万円)
事業所のある自治体ごとに支払わなければいけないので、結構な金額になります。
今回シャープは資本金を1億円に減資すると報道がありましたが、もちろん税金だけが理由ではないでしょうが、なりふり構わない姿勢の表れかと思います。
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