吉田 容之
ヨシダ ヨシユキグループ
「対人関係で悩まない アドラー心理学『本当の幸せとは』」カウンセラーが教える心理テクニック⑥
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『共同体感覚を知って幸せになる』
アドラー心理学では「人間は共同体の中で自分の存在価値を感じ続けるために生きている」という考え方があります。さらに「人間の悩みはすべて人間関係にある」とも考えられています。
つまり人間は1人だと生きてはいけないが、集団になることで人間関係の悩みを持ってしまいます。この様に矛盾した状態の中で幸せに生きていくためには『共同体感覚が重要である』と、アドラーは言っています。
『共同体感覚』とは家族や学校といった小さなコミュニティから人類や宇宙といった広いコミュニティまで含んでおり、自分はその共同体の中で生きていると意識して他者を仲間と見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じ、その上で幸せになるために行動することが大切だという考え方です。ちょっとわかりづらいですね(笑)
『幸せになる行動の秘訣』
具体的にどの様な行動・生き方をしたら良いのか?幸せになるための行動とはどのようなことなのでしょうか?それは道徳的な価値観などではなく、3つの具体的な「手段」です。
1、『他者信頼』
他者を無条件で信頼することです。たとえ不完全な相手であったとしても「仲間」として無条件で他者を信頼することが、自身も信頼されることにつながって行きます。
2、『他者貢献』
他者に貢献するということは人から必要とされる人間になるということです。アドラー心理学では人間の最大の不幸は孤独で、逆に最大の幸せとは他者に必要とされることだと考えられています。
3、『自己受容』
自分自身に価値があるとしっかりと認識すること。他者を信頼し他者に貢献することで人間は満たされます。劣等感に目をつぶるのではなく、出来ない自分なども含めてありのままを受け入れることです。
心から誰かを信頼し(他者信頼)、その人に役に立っている(他者貢献)と実感出来たら、自分を受け入れることが出来ます(自己受容)。「自己受容」は無理やりポジティブシンキングをして、出来ないことなのに「自分は出来る」などと、自らに暗示をかける「自分肯定」では無く、出来ない自分も受け入れた上で勇気を出して前に進んで行こうということ。
例えば
「電車の中で自分は座席に座り、老人が立っている」
というシチュエーションがあったとします。その老人に席を譲ろうと考えた時に
「断られるかもしれない」または「周りに変な目で見られるかもしれない」と考えるのではなく、他者を無条件で【信頼】をする。そして「断る」「変な目で見る」というのは他者の課題であり自分の課題ではないので分離し考えない。
そして「席を譲る」という【貢献】をする。さらに老人が「ありがとう」と言ってくれたり、お辞儀をしてくれたら自分も嬉しいですよね?この「誰かの役に立つ」という気持ちが【自己受容】を高め、自分自身も幸せになって行きます。
『他社の幸福が自分の幸福』
他者を仲間だと見なし貢献することは、「自分」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「自分」の価値を実感するためのものです。
「自分は誰かの役に立っている」「自分は共同体にとって有益である」と気付くことが自分自身に価値があることを実感させてくれるのです。
どんな小さなことでも「誰かの役に立つ」ということを「自分」が感じることで、自分自身への幸せに繋がって行きますよ。
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