寺岡 孝(お金と住まいの専門家)- Q&A回答「設計契約の解除」 - 専門家プロファイル

寺岡 孝
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寺岡 孝

テラオカ タカシ
( 東京都 / お金と住まいの専門家 )
アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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契約解除について

住宅・不動産 住宅設計・構造 2014/05/11 09:04

昨年10月、自宅を建てるにあたり設計士と契約をし、要望を紙に書いて伝え、全て込みで3000万円になるよう依頼しました。着手金として30万円払い、何度も打ち合わせをして翌1月に設計図・構造図面・電気設備図等をもらい、少し修正を加え2月に見積を取りました。3月に見積が出ました、と連絡があったのですが、その額は私達の希望額を1000万円もオーバーしていました。急いで他の建築会社に見積を取ってもらいましたが、そこも同様の結果でした。ということは、書いてもらった図面では、希望額で建てるのは最初から難しかったということになります。設計士からは、建具や設備を見直す提案はなく、間取を縮小するよう言われました。縮小図面を書いてもらいましたが納得できるものではなく、別の図面を書いてもらうよう依頼しましたが、当初の要望が盛り込まれているとは思えない内容でした。私達としては、希望額を伝えてあったのにそれを1000万円もオーバーしているということで、今は不信感しかなく、打ち合わせにかけた時間も無駄だったように思えてなりません。
そもそも契約書では、3月末までが設計業務の期間と定められている為、こちらから契約解除を申し出ようと思っています。この場合、追加で設計料を払わなくてはならないのでしょうか。あと、契約解除の手順を教えて頂けたら、と思います。
よろしくお願い致します。

ルルロロさん ( 岐阜県 / 女性 / 38歳 )

寺岡 孝 専門家

寺岡 孝
建築プロデューサー

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設計契約の解除

2014/05/13 01:08

アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。

さて、ご質問の件ですが、設計士との間で設計契約を結んでいるかと思いますが、その約款に契約解除に関する内容が記載させていれば、その文言に従う必要があります。

本来、設計者は依頼人の希望をかなえるべきもので、設計だけ満足させても予算をクリアーさせないと、単に絵に描いた餅になってしまいます。

特に、コスト意識が希薄な方は、往々にして依頼者の予算をオーバーする傾向があります。
設計士は建築家とも称されますので、いわゆる芸術家の範疇と同じ意識になると、こうしたケースをしばしば見かけます。

そういった場合には、今回のように希望予算を大幅に上回る費用が出てしまいます。
依頼者が予算アップについて行ければいいのですが、そう簡単には行かないとなれば規模縮小や仕様ダウンという満足がいかない結果になります。

で、解約となれば、通常はそれまでに要した費用を請求されることにはなります。
その内容は今までの成果物や労力を計算してくるもので、着手金を上回る場合もあります。
しかしながら、請求金額に対して、その額に見合う成果物や打合せ内容があるかどうかの判断はしなくてはなりません。

例えば、設計契約の解約の申し出をした際に、着手金の300万円の請求を言われた方がおりましたが、度重なる予算オーバーの提案や法規を無視した提案など、依頼者の不利益が多く見られ、結果的には全額返金してもらったケースもあります。

ですから、今回の事案の場合も費用請求されるかは、具体的なプレゼンや経緯などを見てみないと何とも言えません。

また、判例でも「予定工事額を大幅に超過した設計は債務不履行」とされた場合があります。
裁判所は「設計業務は委託者の工事予定額を遵守した基本設計及び実施設計をすべき義務がある」としており、「設計者が労力と費用を費やしたとしても、その対価を請求できない」と判断しています。

これは、設計者には予算も把握しての設計を行うべきという内容であり、万一、予算が超過する場合には設計者の説明責任があることを意味しています。

こうした点を踏まえて、解約手順としては口頭もしくは書面での通知をして話合いをすることになろうかと思われます。
場合によっては、内容証明などを利用しての手続きになるでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

尚、個別のご相談や詳しい説明をご希望でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。

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