寺岡 孝(お金と住まいの専門家)- Q&A回答「予算に合わない建築家との家づくり」 - 専門家プロファイル

寺岡 孝
「納得」と「安心」の住まいづくりを中立的立場でサポートします

寺岡 孝

テラオカ タカシ
( 東京都 / お金と住まいの専門家 )
アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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新築工事の見積り調整について質問です。

住宅・不動産 新築工事・施工 2012/11/22 12:16

雑誌で作品が気に入った建築家(40代はじめ)に、
家に必要なものをすべて含む予算として、
坪単価100万円建物30坪(家具は含まず)、
設計費別途15パーセントの条件で新築を依頼しました。

しかし、見積もり調整の段階で不信感がつのり、
契約を解除を視野に入れるようになりました。

経緯
1)合意した基本設計:工務店4社に見積もり→全社予算の倍~3割増
予算オーバー理由:材料が高い、デザインが複雑で施工期間が長いなど

2)材料を下げ、デザインも大幅変更開始
この時点で、なぜ最初から予算を考え設計しないのか疑問をもちました。
半年かけてつくったプランがほとんど消えました。

3)ようやく昨日、予算内という図面と見積りを受け取りました。
しかし、カーテン、ポスト、エアコン、道路から玄関への通路、駐車場、隣地との境界フェンスなどがすべてが入っていませんでした。

4)「家に必要なものすべて」が入ったプランを依頼したと伝えたところ、
上記は必要なものではない、欲しければ施主支給でと言われました。
総額300万〜ぐらいかかります。

5)特注玄関ドア、大きいウッドデッキ、内装材、特注窓を変更し、
上記3)を入れるよう要望したところ、設計の根本が成り立たなくなるから、
すべてやり直すと言われました。(設計依頼してから、昨日まで10ヶ月かかってます)

カーテンが欲しいなら、最初から言うべきと逆ギレされました。
外から丸見えなのに、カーテンって家に必要なものでは無いのでしょうか…..
ちなみに住宅街の真ん中です。玄関への通路がないと、雨の日は泥だらけです。

6)デザイン(機能は別)はいいのですが、私たちが住む家というより、
自分の作品をつくっている感覚にあきれてしまい、
もう、他の建築家に依頼しようかと考えています。
しかし、建築家は多かれ少なかれ同じと聞くので、
粘り強く現在の建築家と交渉すべきなのか悩んでいます。
設計費の半分は支払い済みです。


特に教えていただきたいこと。
1)建築家に依頼した際、見積り調整をうまく進める方法
2)上記のような流れで契約解除した場合、設計費のいくらかは返金してもらえるのでしょうか。
3)建築家に依頼する場合、多かれすくなかれ同じなので、HMに依頼した方が良いでしょうか。

長い質問となってしまいましたが回答頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。

newhouseさん ( 神奈川県 / 女性 / 33歳 )

寺岡 孝 専門家

寺岡 孝
建築プロデューサー

- good

予算に合わない建築家との家づくり

2012/11/23 04:29
( 5 .0)

アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。

ご質問の件ですが、建築家との家づくりは作品や作風を買う部分もあり、今回、その難しさが如実に現れた感がありますね。

2009年の4月に出た高裁判決では、予定工事額を大幅超過した設計は債務不履行にあたるという判決がありました。
これは、建築士にコスト管理をきちんと行うことを戒めた判決といえます。

この点を踏まえると、今回の事案では債務不履行ともいえるでしょう。
そうなれば、設計契約は解約、契約金も返金という流れになる可能性が高いと思われます。

で、お問い合わせの件を順を追ってお伝えしたいと思います。

まず、建築家に依頼した際、見積り調整をうまく進める方法について。
当方でサポートを行う場合、契約前に基本設計と概算の見積を取ります。
これで、予算と間取りが希望に合うかを判断し、間取りが変わる度に金額は確認しながら進めていきます。
こうして、大幅な予算違いが防げます。

次に、契約解除した場合の返金額について。
判例にあるとおり、全額返金を求めるべきです。
ただ、これには設計委託契約書の内容を確認する必要があります。

3番目のHMに依頼した方が良いかという点について。
出来れば、建築家とHMとそれぞれ、2,3社お話を聞いてみて1,2社の絞込みをされるべきでしょう。

弊社では注文住宅建築のサポートを行っておりますが、通常上記のような進め方をして業者選定をしております。

■注文住宅のサポートはこちら
http://navi.nikkori-house.jp/anesisplan/tab2/free/tabid/182/Default.aspx


いずれにしても、今回の依頼先とは早めに切り離して、新たなHMなり建築家なりとのお話を進めるべきでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

尚、契約解除方法など、詳しい説明やご相談が必要でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。

アネシスプランニング
http://navi.nikkori-house.jp/anesisplan/

建築家との家づくりってどうよ??
http://profile.allabout.co.jp/pf/t-teraoka/c/g-17140/

中立的アドバイスで最適な建築家選びをお手伝い
http://profile.allabout.co.jp/s/s-3250/

住宅メーカー3社 設計・見積比較
http://profile.allabout.co.jp/s/s-2606/

評価・お礼

newhouse さん

2012/11/23 16:40

ご回答ありがとうございます。

判例で返金が認められているとは、
大変心強い情報をありがとうございます。

最初のVEでキッチン造作、照明器具、物置小屋、
本棚、家具すべてを施主支給にしました。
それなのに、まだまだ施主支給が増えるとは予想もしていませんでした。

1回目も、2回目の見積もりも、私たちから予算提案や減額提案を主体的に行い、
設計者は自分のやりたいことを優先という感じでした。
ご意見にあるように、予算を提示しながら進めてほしかったと思います。

頂いたご意見を参考に、最終打ち合わせを行い
判断をしたいとおもいます。
どうもありがとうございます。

寺岡 孝

2012/11/23 19:08

この度は回答に評価をいただき、まことにありがとうございます。

少し気になるのは施主支給品の扱いについてです。
施主支給品、その工事は工事業者の瑕疵担保責任などは問えません。
よくありがちなのは、施工ミスが発生し施主工事の瑕疵か本体の工事の瑕疵か問えない場合があります。
いくら費用がとはいえ、そうしたリスクを踏まえておく必要があるでしょう。

尚、弊社では設計図や見積のチェック、打合せの同行も行っておりますので、宜しければお気軽にお問い合わせください。

以上、取り急ぎ回答の評価の御礼まで。

■お問い合わせ先

アネシスプランニング(株)
電話:03-6202-7622
メール:info@anesisplan.co.jp

☆お問い合わせフォームはこちら
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