柴田 博壽(税理士)- Q&A回答「この問題は借地権があるかどうかによると思われます。」 - 専門家プロファイル

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土地と建物の名義が違う場合

人生・ライフスタイル 遺産相続 2016/02/24 16:39

長年誰も住んでいない田舎の土地の一部が道路拡張工事の対象となりました。
土地は息子である父で建物は高齢の祖母です。
田舎なので土地代はわずかですが、建物やブロック塀、敷地内にある木の撤去料と
してまとまった費用が支払われるようです。
今回、土地の名義人である父に全ての費用が支払われるようですが
建物の名義人である祖母にも費用の一部でも支払ってもらえないのでしょうか?

0905calonさん ( 大阪府 / 女性 / 56歳 )

この問題は借地権があるかどうかによると思われます。

2016/02/25 13:16
( 4 .0)

0905calon はじめまして
税理士の柴田博壽ともうします。
通常、他人の土地の上に居宅を建てる場合、借地権相当の権利金等を支払ったうえ、相当の地代の支払いを行うことになります。
借地権割合は、地域により差はありますが、都市部で概ね50~70%です。土地の所有者は、この権利金をもらうことで土地の一部を売却したことと何ら変わりがないことから譲渡所得としての納税申告を行うことになります。
これに対して、土地の所有者が親族等の場合、権利金、地代ともに無償で、その代り土地所有者の都合で建物を取り壊し、いつでも土地を明け渡しに応じることを前提条件に居宅を建てているよくあるケースです。この場合の土地の所有者は、譲渡でも贈与でもないことから、なんらの課税問題も生じないのです。
前者を「賃貸借」といい、後者を「使用貸借」といいます。
土地の所有者の相続税評価額は、「賃貸借」では、底地権割合(30~50%)のみであるのに対して、「使用貸借」では、建物はないものとして更地(100%)での評価になります。
使用貸借であれば、借地権がないため、法的に保護されるものがないことから、譲渡対価も土地の所有者に土地の対価を支払ったものと思料されます。
立退料等を支払うかどうかは、使用貸借を行っている当事者間で話し合いということになるかと思います。
ご参考になれば幸いです。

評価・お礼

0905calon さん

2016/02/26 09:07

早速のご回答、ありがとうございました。
親子間で土地と建物の名義が違うため、全ての費用が父に支払われることに
納得がいかず質問させて頂きました。祖母は今、高齢者施設に入所していますが
それまでは田舎でひとり、先祖代々の土地や建物を守ってきました。
その時は土地も建物も名義は祖母だったのですが、祖母が施設に入所した時に
父が土地の名義だけ勝手にに変えたようです。祖母の気持ちを思うとわずかでも祖母にも
お金が支払われないかと思ったのですが、結局親族間での話し合いしかないようですね。
高齢の祖母との話し合いは無理だと思いますので、今回は諦めるしかないようです。
残念ですが仕方無いです。
しかし、土地と建物について詳しく説明して頂き、大変勉強になりました。
ありがとうございました。

柴田 博壽

2016/02/26 10:09

0905calonさん
お役に立てたのであれば嬉しいです。

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