吉武 利恵
ヨシタケ リエグループ
3月の年中行事~桃の節句の雛祭り~
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イメージ・コンサルティングに洋装・和装の着物、礼法など、日本文化に関する内容を盛り込んで参ります。
日本人に合わせたセルフ・ブランディング術をご紹介します。
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日本人のためのハッピー☆イメージ・マネジメント! Vol.27
今回のテーマ「3月の年中行事~桃の節句の雛祭り~」
日本文化・着物礼法研究家 吉武利恵
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外見は、自分の人格を表し、服装と振舞いは、自分の教養を表します。
日本の文化を知ることも教養の一つです。
立春が過ぎました。雪の下には新しい新芽が育っていることでしょう。
そろそろ、雛人形を飾る時期です。
みなさんは、五節句をご存じでしょうか?
五節句とは、中国から伝わった風習で、江戸時代に幕府が公的な祝日として法制化しました。
1月7日:人日の節句(七草の節句)、3月3日:桃の節句(雛祭り上巳の節句)
5月5日:端午の節句(こどもの日)、7月7日:七夕の節句(七夕祭り)
9月9:日重陽の節句(菊の節句)
現在は5月5日のこどもの日のみが祝日です。
今回は五節句の2つ目「桃の節句の雛祭り」をご紹介します。
≪ 3月の年中行事~桃の節句の雛祭り~ ≫
Q1.なぜ「桃の節句」というのか?
A古代中国では桃には邪気を払う力があると考えられていたため、桃の花で厄払いをする日だったと言われています。
Q2.桃の節句の歴史は?
A:三月上旬の巳の日に、川や海の水辺で厄払いの禊(みそぎ)をしていた古代中国の風習が日本に伝わりました。
日本では、直接水に入る禊ではなく、穢(けが)れやこれから降りかかる災いを、紙の人形の形代(かたしろ)で身体を撫でて移し、川や海に流す「流し雛」の行事が行われ、
平安時代に貴族の女の子の間で小さな男女の人形を並べて遊ぶ「雛遊び」の二つが合わさって雛祭りになったと言われています。
元禄時代から男女一対の雛人形を飾り始めます。江戸時代に民間に広がり、七段飾りなど豪華な飾り雛が観賞用として作られました。
水に流す厄払いという意味合いは徐々に薄れていき、雛人形を鑑賞して、女の子の健やかな成長を願う祭りに変化して現在に至ります。
Q3.雛祭りのお供えや食べ物は?
A・菱餅はヨモギの草餅の上に紅白の餅を重ね、菱形にしたものです。雪の下には緑の草があり、花が咲くという春が訪れている風景を表しています。雛あられは元々菱餅を揚げたものでした。
そして、桃の花を供えて邪気を払い、白酒を飲みます。
Q4.雛人形は「いつから」「いつまで」「どこに」飾るの?
A: 雛祭りも地域により、新暦、旧暦でお祝いする時期が異なります。旧暦の場合は、一か月ほど遅い雛祭りです。
立春を過ぎたころから雛人形を飾ります。遅くとも一週間以上は鑑賞して楽しみたいところです。
人形の敵は直射日光と湿度です。直射日光で変色の原因、湿度でカビの原因になります。飾る場所が窓辺の場合はカーテンを活用しましょう。加湿器も直接当てないように注意してください。
雛祭りが終わったら、乾燥した天気の良い日を選んで早めに片付けましょう。梅雨に近づき雨が多くなる時期なので、カビの原因になる湿度に注意してください。
ぜひ、桃の節句を楽しんでください。
・今年の雛祭りは何をしますか?
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