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せいさつ(084)レヴィ=ストロースの言葉を敷衍してみる
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政治、経済、社会。
良くなっているのか?悪くなっているのか?
前進局面あり、後退局面あり・・・結局のところ不明瞭である。
しかし、政治にせよ経済にせよ社会にせよ、現状を無条件にいいと思っている人はどこにもいない。
皆が「変だ」「良くない」「変わるといい」とどこかで思っている。
しかし変わらない。
いつまでも変わらないのはなぜだろうか?
私はこんな気がする。
・そもそも、政治を行っている人自身が「良い政治」を知らないのではないか?
・そもそも、経営を行っている人自身が「良い経営」を知らないのではないか?
・そもそも、社会生活を営んでいる私たち自身が「良い社会」を知らないのではないか?
・だから「良い政治を望んでも良い政治を行えない」「良い経営を望んでも良い経営を行えない」「良い社会を望んでも良い社会づくりを行えない」のではないだろうか?
さらに、私はこう考える。
(A)日常の異常さや不健康さを知るには健全を知らねばならない。
(B)しかし、それを知っている人はいない。
(C)健全を知らない人が健全を作ろうとしているのだから、健全はなかなかやってこない。
もちろん、戦争がない今は幸せだ。
もちろん、先人の苦労が今の繁栄を支えている。
私たちは「それら」に感謝せねばならない。
しかし、「それら」と「良い政治/良い経済/良い社会」は異なる。
100年という長きを生きた思想家のC.レヴィ=ストロースは言った。
『私たちは家族や社会によって生まれおちた瞬間から、価値判断、行動への動機づけ、興味の対象、自らの文明の過去や未来の考え方などから成る複雑な思考判断の枠組みを刻み込まれます。そして生きているかぎり、私たちはこの思考判断の枠組みをもって行動し、他の文化や社会体系を見るときも、その枠組みを通して変形されたものしか見ることができなかったり、ときにはまったく眼を塞がれてしまったりするのです』(「レヴィ=ストロース講義」)
これから我々はどうしたらいいのだろう?
「こうすればいい」という解答を私は知らない。
しかし、「これはまずい」という「解答に近づくための解答」なら知っている。
それは「この現実に馴染み過ぎるな」ということである。
(中沢努「思考のための習作」から抜粋)
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