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熱中症の対処法
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熱中症の対策として
前回に引き続き、熱中症についてです。
8月に入り、ますます熱中症のワンちゃんが担ぎ込まれてくる毎日、昼に海に行って、などというレジャーの後にもよくおこります。
今回はその熱中症になったかも!?というときの対処法。
まずは、とにかく病院へ電話を!
なーんだ、そんなことか、と思われるかもしれませんが、これがとにかくまず大事。
というのは、実は心不全のワンちゃんが、暑さを紛らわせるために、水を大量に飲んで、肺水腫という病気になり、呼吸困難に陥っていたり、というような、一見熱中症のように見える別の病気の可能性もあるからです。
主治医の先生、あるいは深夜なら、夜間対応してくれる病院に連絡し、状況を伝え、指示を仰ぐことが重要です。
病院に連れていくにしても、先に連絡してあれば、病院もすぐに準備に取りかかり、来院と同時に治療開始ができるわけで、時間が勝負の熱中症で、これは大きな差になります。
で、実際の指示は病院からあるでしょうが、一応、対処法を。
可能であれば肛門で体温を測る。
このとき水銀計は急に動いたりすると危ないので、短時間で測定できる電子体温計が理想です。
体温が40度を超えていたら、熱中症の可能性が高いでしょう。
霧吹きで体に水をかけたり、あるいは水で濡らしたタオルで体をくるんだり、このときあまり急激に温度を下げないよう、氷などは使わないほうが無難です。
熱に弱く、再生能力の乏しい脳の障害を少しでも軽減するため、濡らしたタオルを頭にあてるなどもよいでしょう。
ここで重要なのが39.4度あたりまで体温が下がったら、それ以上は冷やさないということです。
これ以上冷やすと、体温が下がり過ぎてしまう危険性があります。
そういう意味では体を冷やしながら、定期的に体温を測った方がよいでしょう。
ちなみにこの作業は病院へ行くまで車の中でも続けてもらえると、病院的にはありがたいです。
後は、点滴をしたり、注射を打ったりというのは動物病院のお仕事です。
ただこれはあくまで熱中症の場合の処置ですので、電話で動物病院に問い合わせたときに、これらの処置を指示されない(あるいは何もしないように言われる)こともあると思います。
この辺からは判断の難しいところですので、動物病院の先生の指示に必ず従ってください(このコラムのことは忘れていただいて結構です)。
今年は人間でも熱中症で多数の犠牲者が出ております。
人間以上に熱に弱いワンちゃんはもっと危険にさらされているということです。
対処方法よりは、まず予防。
当たり前ですが、これが何より大事なのだと思います。