令和3年(2021年)の住宅ローン金利動向(前編)
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令和2年(2020年)は新型コロナウイルスが世界的に拡大し、世界経済は大きなダメージを受けました。またテレワークの普及などで、人々のマイホームに対する価値観も変化しました。住宅ローンは日銀の追加緩和により、金利はさらに低下しましたが、さすがにこれ以上の低下は厳しい状況です。
以上の背景を踏まえ、今年も昨年同様、令和3年(2020年)の住宅ローン金利動向を占ってみたいと思います。なお、今回も変動金利と全期間固定金利に分けてお送りします。
まず変動金利ですが、これはそもそも、銀行の貸し出し金利である短期プライムレートに連動する仕組みになっており、その短期プライムレートはさらに日銀の政策金利に連動する仕組みになっています。
従って、変動金利の今後の動きを見ていくには、日銀の政策金利に注目すれば良いということになります。そして、この政策金利は2ヶ月に1回程度開かれる、日銀の金融政策決定会合で引き上げや引き下げが決定されます。
では、この政策金利が今後どうなるかですが、日銀は2%程度の物価上昇率が見込めるまでは、ゼロ金利政策を続ける考えを明確にしました。また、新型コロナウイルス対策による追加緩和も継続されることから、現在の変動金利の水準は長期化するものと考えられます。
以上を踏まえますと、変動金利は令和3年(2021年)も横ばいということになります。住宅ローンの返済期間が短い方などは、金利変動リスクはあるものの、銀行の金利優遇競争が激化し実質0%台の競争となっている、今の変動金利をうまく活用していただけたらと思います。
次回は様々な要因が絡み合う、全期間固定金利の動向についてお送りします。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー)
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