2020年10月の住宅ローン金利と今後の見通し
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まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。9月17日に日銀で開かれた、金融政策決定会合でも原則的な金融政策は据え置かれたため、現在は金利を引き上げる環境にはありません。
日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは基本的に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、7月15日に公表した最新の政策委員の見通しでは物価上昇率が20年度は-0.7~-0.5%、21年度は+0.2~+0.5%、22年度は+0.5~+0.8%となっており、2%の物価上昇率達成にはまだ時間がかかりそうです。
次に長期固定金利です。10月の全期間固定金利は、三井住友銀行では前月比横ばいの年1.78%となっています。長期金利が横ばいで推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利の指標となる長期金利も横ばいの展開となりそうです。
世界的な金融緩和が長期化する中、高値の債券(利回りは低い)を売って、株式を買う流れが続いています。一方で、日銀による大規模な金融緩和で債券の買い需要も根強く、両者が綱引きの展開となっています。
今後もこの流れは続きそうで、10年物国債の利回りである長期金利は横ばい推移が想定され、それに連動する長期固定金利も横ばいとなりそうです。なお、フラット35の金利は月初の第1営業日にあたる、1日正午に発表の予定です。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー)
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