2020年3月の住宅ローン金利と今後の見通し
-
まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。1月20~21日に日銀で開かれた、金融政策決定会合でも原則的な金融政策は据え置かれたため、現在は金利を引き上げる環境にはありません。
日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは基本的に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、1月21日に公表した最新の政策委員の見通しの中央値では物価上昇率が19年度は+0.6%、20年度は+1.0%、21年度は+1.4%となっており、2%の物価上昇率達成にはまだ時間がかかりそうです。(10月時点に比べて、全年度が下方修正)
次に長期固定金利です。3月の全期間固定金利は、三井住友銀行では前月比年0.07%低下の年1.59%となっています。長期金利が低下したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利の指標となる長期金利も低下する展開となりそうです。
新型コロナウイルスの予想以上の拡散を受けて、世界各国で感染者の拡大による景気減速が強く懸念されています。これを受けて株式市場は大きく下落し、長期金利は再度マイナス1%近辺まで低下しています。
今後の動向は新型コロナウイルスの拡散次第ですが、オリンピックの中止など影響が長期化するようであれば、株安・長期金利低下がさらに加速しそうです。
従って、長期固定金利の利用を考えている人は、今後の長期金利の動向に注意しておいて下さい。なお、フラット35の金利は月初の第1営業日にあたる、2日正午に発表の予定です。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー)
※このコラムの無断転載・引用はご遠慮願います
ブログメディア「BLOGOS」、「マネーの達人」
そこに参加させて頂いている、私のブログも是非ご訪問下さいませ。
「相談業務」のコラム
2023年4月のソニー銀行金利と今後の見通し(2023/03/16 07:03)
2023年3月のフラット35(2023/03/01 12:03)
2023年3月の住宅ローン金利と今後の見通し(2023/03/01 07:03)
2023年3月のソニー銀行金利と今後の見通し(2023/02/16 07:02)
2023年2月のフラット35(2023/02/01 12:02)