2019年12月のソニー銀行金利と今後の見通し
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、12月の基準金利は若干上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、12月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。
一方の固定金利ですが、中心となる基準金利の固定10年は前月比横ばいの1.920%、20年超の最長期間の基準金利は前月比0.062%上昇の2.455%となっています。(基準金利から適用金利が定まります)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、10月下旬から11月上旬にかけては、長期金利がマイナス圏で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は若干上昇して推移しそうです。
長期金利が過去最低水準まで低下した結果、超長期金利と呼ばれる、20年以上の国債の利回りも低下しました。
しかし、超長期金利が低下しすぎると生命保険会社などが運用難に陥る中、日銀の黒田総裁が10月中旬に、「追加緩和をしても超長期金利の低下は望まない」とけん制しました。
この発言により、超長期金利が上昇するとともに、長期金利も-0.1%台まで上昇し、ここからの更なる低下は難しい状況となっています。
従って、当面は追加緩和を睨みながら、現在の水準で推移し、他行の金利水準も若干上昇して推移するものと考えられます。
金利一覧 住宅ローン
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー)
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