2019年3月の住宅ローン金利と今後の見通し
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まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。1月22~23日に日銀で開かれた、金融政策決定会合でも原則的な金融政策は据え置かれたため、現在は金利を引き上げる環境にはありません。
日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは基本的に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、1月23日に公表した最新の政策委員の見通しの中央値では物価上昇率が18年度は+0.8%、19年度は+0.9%、20年度は+1.4%となっており、2%の物価上昇率達成にはまだ時間がかかりそうです。(10月時点に比べて、全ての年度が下方修正)
次に長期固定金利です。3月の全期間固定金利は、三井住友銀行では前月比横ばいの1.680%となっています。長期金利が、マイナス圏で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利の指標となる長期金利も強含みの展開となりそうです。
世界的な景気減速懸念は拭えず、長期金利は2月21日にも今年最低となる、マイナス0.050%となるなど、リスク回避の債券買い(利回りは低下)が進んでいます。今後も長期金利は強含む展開が想定され、当面はこの水準での推移となりそうです。
一方で、全期間固定金利は1~3月の長期金利低下を織り込む形で低下しており、3月以降にさらに低下するには、一段の長期金利低下が必要です。
しかし、長期金利はこの水準での推移となる可能性が高く、これ以上の全期間固定金利の低下は、難しいのではないかと考えています。
ただし、この水準は過去最低水準にあることから、全期間固定金利を積極的に活用され、リスク分散を図って頂けたらと思います。なお、フラット35の金利は月初の第1営業日にあたる、1日正午に発表の予定です。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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