2018年7月のソニー銀行金利と今後の見通し
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、7月は固定金利が期間10年までは低下、期間15年以上は上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、7月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.007%低下の0.900%、20年超の最長期間は前月比0.005%上昇の1.558%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、5月下旬から6月上旬にかけては、長期金利が0.04%台を中心に推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利も横ばいの展開となりそうです。
世界が注目した米朝首脳会談は、実効性のないものに終わり、金融市場への影響はほとんどありませんでした。
一方で、この影に隠れていた米連邦公開市場委員会(FOMC)が12~13日に行われ、0.25%の利上げと今年の利上げ回数は合計4回とすることを決定しました(従来は3回か4回かで意見が割れていました)。
これにより、日本の長期金利も朝方は上昇しましたが、日経平均が米利上げと通商問題で下げたことから、再び長期金利は低下しました。
日銀が6月から国債の買い入れを減額していることもあり、長期金利は上昇しやすい時合になっていますが、今後も上記の問題を嫌気した株安が、長期金利の頭を抑える形となりそうです。
これらの流れを総合的に勘案しますと、長期金利は月平均ではほぼ横ばいで推移する可能性が高く、7月の他行の長期固定金利は横ばいの可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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