2017年12月のソニー銀行金利と今後の見通し
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、12月は固定金利が全て低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、12月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.016%低下の0.862%、20年超の最長期間は前月比0.028%低下の1.435%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、10月下旬から11月上旬にかけては、長期金利が0.02%台で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は0.02%を底とした値動きとなりそうです。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は10月31~11月1日に開かれた会合で、次回12月の利上げを示唆しました。また、英でもインフレ抑制から利上げが実施されるなど、世界的に金利は上昇傾向にあります。
一方の日本では、10月30~31日に開かれた日銀の金融政策決定会合で金融政策の現状維持が決定され、今後も債券市場から日銀が国債を買い続ける見込みです。
さすがに世界的な金利上昇局面にあることから、誘導目標とする長期金利の0%台は難しそうですが、日銀購入の威力は強く、今後も0.02%を底として0.05%前後で推移しそうです。
これらの流れを総合的に勘案しますと、12月の他行の長期固定金利はトータルでは横ばいの可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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