沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2016年11月のソニー銀行金利と今後の見通し」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2016年11月のソニー銀行金利と今後の見通し

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相談業務 店舗タイプ 2016-10-15 01:00

 銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、11月は10年以上の固定金利が低下しました。

 まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、11月の他行の金利でも同様だと思います。

 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。

 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。

 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.030%低下の0.742%、20年超の最長期間は前月比0.047%低下の1.154%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)

 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、9月下旬から10月上旬にかけては、長期金利がほぼ横ばいで推移したことや、先月に10年以上の固定金利が大幅上昇したことから、調整が入ったものと考えられます。

 今後の見通しですが、変動金利はほぼ横ばいとして、長期固定金利の指標となる、超長期国債の利回りは一定水準まで上昇していく展開となりそうです。

 以前の金利動向の記事でも解説しましたが、日銀が目指しているのは10年国債の利回り(長期金利)と30年国債の利回りが同じになるフラット化の状態では無く、10年国債の利回りの方が30年国債の利回りより低くなる、スティープ化という自然な国債の利回り曲線です。

 これを実現するには、アナウンス効果とともに、超長期国債の買い入れを減らせば良いのですが、日銀が7日に実施した買い入れ額は前回より100億円ほど減少しました。

 これを受けて、市場の20年債や30年債の利回りは軒並み上昇しており、国債の利回りを操作するという日銀の狙いは、今のところ思惑通りとなっています。

 では、このまま超長期国債の利回りが上昇するかというと、利回りの上昇を待ち構えていた生命保険会社などの買いが入ると考えられ、利回りの上昇は一定水準で押さえ込まれる見通しです。

 これらの動向を総合的に判断しますと、11月の他行の長期固定金利は全体的には横ばいと考えられますが、期間が長い全期間固定金利などは、多少上昇する可能性が高いと考えています。

ソニー銀行、住宅ローン金利


沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


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