森本 直人
モリモト ナオト貯蓄型保険、個人年金の払済での運用についつ
マネー 保険設計・保険見直し 2016/05/06 23:22お忙しいなかご覧頂きありがとうございます。保険について疑問があり質問いたしました。
30歳女性既婚、共働きで子供はおりません。
結婚を機に今後の生活設計を考えようとFPのマネーセミナーに出席、その後の無料相談で、FPの経歴や自信に満ち溢れた態度に心を奪われ、その場で言われるがまま保険に契約してしまいました。
1.生命保険
アクサ生命のユニットリンク月1万円
2.個人年金
マニュライフ生命のこだわり個人年金外貨建て 豪ドル月1万円
契約後からモヤモヤした気持ちが拭えず、自分なりに勉強したところ以下の疑問が湧き、保険を解約をすべきか悩んでいます
1.ユニットリンクについて。
FPからは保険の税制上のメリットと、10年で払済みにし、景気の波を越えて好景気の時に解約すればよいと言われました
それならばNISA口座で積立投信のインデックス投資で十分でないか
2.個人年金 豪ドル積立
こちらも10年で払い済みをすすめられました。でも10年で払い済みなら個人年金の意味は…と思っています
豪ドルより米ドルにしておけば…とも思っております。
保険の内容に疑問を覚え、信頼していたFPを全く信用できなくなりました。
今解約してしまい数万円を捨てるべきか、10年で払い済み解約なら徳は少なくも損をする事もないのかもと悩んでおります。
ご専門の方からアドバイス頂戴できればと思い書き込み致しました
あずきあんさん ( 千葉県 / 女性 / 29歳 )
保険を今解約するか、判断にあたっての考え方です
あずきあん様、はじめまして。
ファイナンシャルプランナーの森本直人です。
ご質問の件、どんな選択肢にも、メリット、デメリットの両面がありますので、お書き頂いた内容が、必ずしもダメな選択とは思いません。
変額保険はコストが高いですが、万一の時の保障が付きますし、年末調整で生命保険料控除の申告が出来たりと、投資信託にはない特長もあります。
豪ドル個人年金も、税制適格であれば、一般生命保険料控除とは別枠で個人年金保険料控除を受けられます。
おそらく、そのFPさんは、保険営業という立場で、出来る限り、あずきあんさんのメリットを考えてくれたのではないでしょうか。
もっとも、そのFPさんが自らの手数料を全く意識しなかったかというと、それは違うと思います。
相談は、無料で、保険の手数料も考えなかったら、完全なボランティア活動になってしまいますよね。
そのあたり、少し想像力を働かせて、大人の理解のもと、判断する必要はあったと思います。
“経歴や自信に満ち溢れた態度に心を奪われ、その場で言われるがまま契約してしまった”のは、反省点ですね。
お金にまつわる判断は、感情に流されないことが大切です。
また、仮に積立投信のインデックス投資に取り組む場合も、「感情のコントロール」は重要です。
投信は、決して、右肩上がりで一方的に増えていくものではなく、ただ買えばよい、というほど、簡単ではありません。
実際、金融危機等でパニックになり、損失確定させてしまった事例は、過去のQ&Aにも山ほどあります。
その意味で、変額保険は、解約控除が大きいため、解約の一定の歯止めとなり、長期投資に向くという意見もあります。
いずれにしても、保険の内容に疑問を覚え、信頼していたFPさんを全く信用できなくなってしまったのは、悲しい出来事です。
そのFPさんにも、説明不足があったかもしれません。
もしも仕切り直しをする場合は、有料のFP相談を含めてご検討されてみてはいかがでしょうか。
無料相談に、公平中立を求めるのは難しい面もあります。
個人と個人の信頼関係で成り立つFP相談がもっと普及してほしい、と心から願っています。