森本 直人
モリモト ナオト住宅ローン繰上げ返済と貯金とのバランスについて
マネー 住宅資金・住宅ローン 2015/09/16 11:07このたびはお世話になります。
今まで共働きでしたが、妻が退職しました。
どの程度貯金を残し、どの程度住宅ローンに回すのが望ましいか、
相談したく存じます。
夫は、もしものために手もとに現金を残すべき派
妻は、少なくとも500万円程度繰り上げ返済したいと考えています。
(実施後ローン終了:夫60才)
1、夫40才(手取り約30万円)
妻40才(現在無職)
子供3才 の3人家族。
2、2012年に4500万円の物件を購入。
頭金1300万円
借入金額3200万円
借入期間35年
変動金利1.175%(うち、疾病保険として0.2%)
月々支払い約93000円
3、連帯債務型ローン
夫2/3、妻1/3の持ち分です。
よって、来年より妻分の控除がなくなります。
4、繰上げを数回実施し、現在の残元金が2450万円。
(残り返済期間25年6カ月/返済時:夫65才)
5、預貯金 :1800万円程度
子教育費: 350万円程度
株 : 200万円程度
確定拠出: 800万円程度
(合計 :3150万円程度)
以上、お手数をおかけしますが、
宜しくお願い致します。
ヴルさん ( 兵庫県 / 女性 / 39歳 )
繰上げ返済の判断材料について
ヴル様、はじめまして。
ファイナンシャルプランナーの森本直人です。
ご相談の件、
「もしものために手もとに現金を残すべき」
「少なくとも500万円程度繰り上げ返済する」のどちらも間違いではないと思います。
「もしも」の中には、病気、災害、事故、収入減などのほか、お子さんの教育費に想定以上のお金が必要になった、想定外でご両親の生活の面倒を見ることになった、など、それぞれのご家庭によって、いろいろな事態が含まれると思います。
あるいは、500万円は、とりあえず手もとに置き、リーマンショック級の「もしも」が来たら、株などに投資するという方もいらっしゃるかもしれません。
上記を考慮した上で、それでも500万円は長期で預貯金に寝かせておくだけの可能性が高そうであれば、繰上げ返済も理に適っています。
ちなみに、繰上げ返済の方法には、一般的に今検討中の「期間短縮型」と、返済期間はそのままで毎月の返済額を軽減できる、「返済額軽減型」の2つがあります。
妻の退職により、今後、収入の範囲でやりくりしようとすると、生活レベルが極端に落ちてしまう状況なら、「返済額軽減型」の選択も合理的です。
貯蓄を切り崩していく生活は、気持ちの面で落ち着きませんよね。
また、「期間短縮型」の場合、計算上の利息軽減効果は大きいのですが、あとから事情が変わり、返済期間を元に戻したいと思っても、金融機関側で簡単に条件変更に応じてもらえない可能性もあります。
連帯債務型ローンのため、借り換えで期間を延ばす技も単純には使えないと思われます。
判断にあたり、気持ちの面で楽かどうかという観点も採り入れてみてはいかがでしょうか。
ご夫婦でよく話し合ってみてください。