高窪 美穂子(料理講師)- コラム「素材のうまみを生かしたお料理を」 - 専門家プロファイル

高窪 美穂子
海や大地と家族をつなぐシンプル調理で美味しい家庭料理

高窪 美穂子

タカクボ ミホコ
( 東京都 / 料理講師 )
株式会社アッサンブラージュ 100%天然素材家庭料理実践家
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素材のうまみを生かしたお料理を

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よい食材を考え、選ぶこと 2010-06-04 14:45

みなさん、こんにちは。

高窪です。

 

東京は今日も穏やかなお天気です。

いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、先日からお話している北海道・瀬棚への訪問。

今回お世話になったファームブレッスドウィンドさんのことを、ちょっとお話したいと思います。

 

ファームブレッスドウィンドさんは、ご夫妻とお嬢さんの三人家族。

黒豚を飼う養豚業、その豚肉を使った食肉加工品の製造販売と生肉の販売まですべてご夫婦のみでおこなっていらっしゃいます。

 

ご自宅と豚舎はすべて手作り!!

人間と黒豚が文字通りひとつ屋根の下で暮らしています。

バイオベッドを取り入れた清潔な豚舎は、思い描きがちな匂いも全くなく、黒豚ちゃんたちは健康そのものでつややかな毛並み。

これから夏にかけて、農場の広い囲いの中で放牧されて育っていきます。

 

ご夫妻のこまやかな世話で、大自然の中のびのびとそだった黒豚は、その命と引き換えに素晴らしい味わいの肉となり、食肉加工品となります。

その味わいは、私がいままで食べたどんな豚肉よりもうまみが凝縮されています。

そして忘れられないのが、はじめてその肉を触った時の感覚。

文字通り「命」そのものの鼓動が伝わってくるような衝撃を受けました。

 

上泉さんご夫妻がその黒豚肉を使って作っていらっしゃる、完全無添加のハムやソーセージ、ベーコンなどの食肉加工品は、黒豚肉本来の味が存分に生かされた仕上がりで、素材の味を生かしてさらに美味しく仕上がっていて、いただくたびに感激しています。

 

私のお教室も、手持ちがあれば上泉さんのお肉や食肉加工品を使うようにしています。

手持ちがあれば、というところが生徒の方に申し訳ないのですが、自然のサイクルに従い、ご夫婦で目が届く規模での養豚ですので、生産量に波があるのは致し方ないところです。

 

今の時代、お店に行けばバラエティ豊かなお惣菜が並び、コンビニに行けばお弁当が並び・・・。

それを口にする時に、その元になっている素材のこと、命のことまでは考えないかもしれません。

味付けに関しても、わかりやすい美味しさ=うまみ調味料が多用されていることが多いようですので、後味が同じに感じたり、素材の味を感じることがほとんどなかったり・・・。

 

命をいただく場面に常に対峙し、それをも抱えて生活しているご夫婦の自然体の“すごみ”というのを拝見し、素材に対する気持ちを新たにしています。

 

命をいただくことによってしか生きられない人間。

だからこそ、素材のことをいとおしみ、その味を最大限に生かしてお料理を作っていきたい、と強く思っています。

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