藤井 雅子(心理カウンセラー)- コラム「今月の「働く女性のための相談室」はハラスメントについて」 - 専門家プロファイル

藤井 雅子
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フジイ マサコ
( 東京都 / 心理カウンセラー )
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今月の「働く女性のための相談室」はハラスメントについて

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2020-08-11 09:51

毎月10日頃発売の私が連載している小さい雑誌『PHPスペシャル』の今月号の特集は「考えすぎない練習」。

 

今回の「働く女性のための相談室」のお悩みは、部下がおびえているようで気に病む上司からです。

 

今は何かあるとすぐハラスメントと言われかねないので、上司にあたる人たちはとても神経を使っていると思います。というか、管理職研修の講師をやって常に感じるのは、気をつける必要のある人はまったく自覚がなく他人事、そこまで気にしなくていい人ほど過剰反応しているということで、本当に悩ましく、ハラスメントの啓蒙に関しては本当に無力感を覚えています。

 

一方で、部下の立場の人のなかにも、ミスを指摘されること=人格否定だと過剰反応してしまう人もいて、そうした人たちからのご相談もよくあります。だから、ハラスメント問題は、一方の話だけでは客観的な事実がわからず、判断や対処もとても難しく厄介です。

 

管理職研修では、部下のミスを指摘したり教育をするときは、主語を具体的な言動に限定して(*「あなた」は人格否定につながるので厳禁)、「こういうときはこうして」と伝え、さらに、その理由も丁寧に説明することを勧めています。

 

そうすれば、部下のほうも、なるほどこういう理由でこういうときはこうすればいいんだと、自分の人間性を絡めることなく納得できるし、もし納得できないときも、自分を正当化しようと強がることなく、素朴な疑問としての質問や提案をしやすくなります。

 

日本人は、「察して」を望む依存的な人がとても多く、ものごとを明確に表現することに抵抗を覚える人も多いのですが、実はそれが誤解のもとであることがとても多いのです。「ちゃんとやって」「自分で考えて」なんて表現はその典型です。それじゃあ何も伝わらないし、丸投げと同じ。今や丸投げはパワハラ予備軍の要注意行為です。

 

今の時代の管理職の人は本当に大変だとは思いますが、今やこうしたコミュニケーションスキルはマネジメント業務の一つです。アサーションや傾聴を学べば、部下だけでなく自分の身を守ることにもなり、プライベートの人間関係も好転するので、ぜひ勉強をお勧めします。

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