大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「離婚しそうなカップルとは? (UCLA study より)」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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離婚しそうなカップルとは? (UCLA study より)

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科学に基づいた心理学から 2012-12-01 17:48

When even seemingly satisfying marriages come undone……..
うまくいってるように見えたのに・・・という結婚が破たんするのは?

10年以上婚姻関係を続けている夫婦を対象に、University of California LA がリサーチをした結果が the Journal of Family Psychology に発表されています。

驚くことに、Advance warning (前もって警告しますよ)は,結婚後すぐに現れるそうです。
Negative interaction patterns (お互いの接し方が否定的になる日常的な行動)という行動が離婚へのAdvance warming です。

Display of anger and verbal aggression (怒りを表に出し、激しいことばで相手を攻撃する)ことから始まり、これらがやがて、commitment (約束), personality strength (性格、人格などの良い点), lack of stress (生活上ストレスが少ないこと)などのpositive factors (二人にとって好意的に働く点)を覆い隠してしまうことになります。

人間は毎日、a variety of behaviors (様々な目に見える行動)をとります。 ある個人が取るその行動様式は、一生を通じてそう大きく変わるものではないと考えられています。 言葉で相手を激しく攻撃する人が、数年後にまったくその行動を取らなくなるということはまず考えられません。 多少は気をつけることで頻度や程度は変わるかも知れませんが、まったく変わることはないと、心理学では考えられています。

という、a variety of behaviors の中で、離婚につながる危険を持つ3つのbehaviors は:

a. Aggression (暴力)

怒りの感情 (temper)を抑えることが出来ない。 過度に攻撃的なことばでの争い。 夫婦ならこのくらいは許せるだろうという大きな間違った思い込みが、状況を悪化させてしまいます。

b. Repression

自分の要求や不満を口に出さないことで、喧嘩を避けようとする。 それにより、結局、不満がどんどん膨らんで来る。 このようなConflict avoidant (対決を避ける傾向)の人は、「黙っていれば自分の不満は消えてしまうだろう。」と思い込む傾向があります。 ところが、現実は、このような外に出せなかった不満は、風船のように膨らんで行き、爆発(Divorce)という結果になる可能性が非常に高いです。

c. Denial

良好な関係を保つために、愛する者同士は得てして問題をすり替えてしまい。解決が必要な問題に気がつかない傾向があります。 「妻はいつも口うるさいけど、彼女の正直な言動には感謝している。」など。 「口うるさいのは我慢出来ない。この問題をどう解決したらいいか。」と考える代わりに、関係を壊さないように無理やり問題に目をつぶってしまいます。 問題と思うのも止めてしまいます。 

このリサーチを行ったUCLAの科学者によると、このような無理矢理、問題に好意的な理由をつける考え方は、どこかで折れてしまうそうです。 少なくとも、どちらかが「ポキン!」と折れる時が来るそうです。

なるほど。

この研究結果は、婚姻関係のカップルだけでなく、恋人同士、友達関係にも参考になりそうですね。

相手や自分の日常の a variety of behavior を観察し分析してみると、どんな相手とならsatisfying relationship (満足出来る関係)を長持ちさせることが出来るかわかるかも知れませんよ。


Reference:
Lavner, J. A. & Bradburry, T. A. (2012). Why do even satisfied newlyweds eventually go on to divorce? Journal of Family Psychology. ISSN 0893-3200.

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カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
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