大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「日本人はなぜ英語が出来ないかー理由と解決法-①」 - 専門家プロファイル

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日本人はなぜ英語が出来ないかー理由と解決法-①

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日本の英語教育 2012-05-19 20:31

日本人が英語で苦労する理由には多くの要因が考えられます。それをひとつひとつ、言語や脳の研究や、長年の観察を基に紐解いて行きます。

理由 その①

学校や英語スクールでの教授法が縦割り過ぎて、習った内容を脳の中でむすびつけることが出来ない。

学校ではいわゆる「訳読」で英語から日本語に。 
単語はテスト用に暗記。
文法は問題集でパターン暗記。

いわゆる「英会話ごっこ」をやっている英語学校では、学校で習ったことと何の関係もなく、「これが自然な英語表現」と言われたものを暗記して、繰り返す。

TOEIC・英検のような資格テストでは、過去問題に沿って機械的に答えを入れる。

折角脳にたまった知識がつながりませんね。

私が直接指導している生徒たちにも「むすびつかない現象」が起こっています。
発音は正式な音声学から発声器官を訓練し、習った文法は自分のことを表現出来るまでどんどんエッセイで使い、意見の組み立て方を練習し英語でプレゼンも。

そんなことを毎週やっている生徒ですら、これまでに習ったことが脳にバラバラに蓄積されてしまい、必要なときに必要な知識を引き出すことに苦労しています。


解決法―①

そこでこんな試みを始めました。
今まで何年英語歴があろうが、年齢差があろうが、無視して小学生から中学生まで15人ほど集めて実験した結果です。

今までに蓄積している英語知識の量はかなり違います。  文法レベルも違いますし、語彙力も違います。  そんなレベルの違う生徒たちが、ひとつの同じ新しい情報と今までの知識とをどのようにむすびつけるかを助けます。

まず、”Who are you” (自分はどんな人間であるか。 日ごろどんなことをしているから、そう思うのか。) を簡単な英語2~3文で書かせました。  

日本の学校教科書などに出て来る形容詞(人間の特徴を表す)は、退屈で面白くないので新しいのを紹介します。 非常に簡単で一般的な語彙ですが、日本の学校では余り出てこない使いやすい形容詞のリストを作りました。 (下記参照)

Negative:
clumsy grumpy lazy mean  nervous 

Condition:
careful clever easy-going gifted  shy  uninterested 

Positive:
agreeable  brave  calm  eager  jolly  kind  lively  obedient  silly  witty   

Appearance:
adorable  clean  drab  magnificent plain sparkling 

さあ、これら形容詞と、今まで習った英語がどうむすびつくか楽しみです。

こんな文が出来ました。 

I am mean.
I get my friend’s strawberries and eat them. (教えて3ヶ月の12歳)

I am brave.
I fight a mean strong man to help a woman. (教えて3年目の12歳)

I am lazy.
I always sleep in classes and lose things.

I’ve lost my glasses and wallet. (教えて3年目の13歳)

今までにある知識を総動員して文を作りました。
自分のことも分析しなくてはいけないので、今までの記憶も総動員です。

単に決まった日本語を英語にするのとはわけが違います。

そのあと、自分の書いた文章を、「はっきりとした母音の音」「子音を出すための正確な発声器官」を使い大きな声で読みます。
「口がひきつる~。」と騒ぎながら一生懸命音を出します。

ほら、脳が動き出します。

そのあと、Native Speaker と「自分」について語ります。
他のメンバーへも質問します。

“How do you fight a strong man?”
“I punch and bite him.”

Speaking クラスが非常に活気が出ます。 脳の色々な部分がつながったからかも知れません。
いつもよりはるかに声が大きく、自信に満ちています。


脳が言語を覚えていくのは、脳細胞がどんどんネットワークを組み、そのネットワークのつなぎ目(synapse)が強固になって行くからです。 

その過程を無視して、まったく縦割り、バラバラの学習では何年英語を勉強しても脳が反応しないのは当たり前ですね。

従って、言語の様々な分野を別に学習するのではなく、すべてをIntegrate (混ぜて、リンクさせて)学習するとかなりの効果があるはずです。

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