木下 裕隆
キノシタ ヒロタカ個人事業と法人、納税のメリット・デメリットは?
マネー 税金 2006/02/15 14:28いま、SOHOで仕事をしています。個人事業よりも、法人化したほうが節税になると聞きますが、本当でしょうか。それぞれの納税の違い、メリット、デメリットを教えてください。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
法人成りのメリット・デメリット
個人事業を法人化することを法人成りといいますが、ある程度個人で所得が出るようになると、次のような法人成りのメリットが出てきます。
>''<法人成りの主なメリット>''
1実質的な税負担の軽減
2信用力の増加
3社会保険の加入
4自分に対する退職金の支給
5生命保険料の損金算入
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''1について''
仮に個人で1,000万円の事業所得があるとすると、所得税等の税負担は、おおまかに言って約30%の税負担となります。
では、法人成りして法人から給与という形で1,000万円を自分に支払うとどうなるでしょう。この場合、個人では給与所得となり、給与所得控除が認められ((平成18年4月1日以降開始する事業年度から、一定の同族会社に該当する場合には、この給与所得控除相当額が法人の所得に加算される予定です。))、税負担は約20%に下がります。
''2について''
一般的に、個人よりも法人の方が対外的な信用力が大きいと思われます。
''3について''
法人に新たな保険料負担が生じますが、労災保険や厚生年金保険などに加入できます。
''4について''
個人では自分に退職金は出せません。法人では将来、自分に退職金を支払うことができます。
''5について''
個人では生命保険料を支払っても、最大10万円の保険料控除しか受けられません。法人では保険種類に応じて、一定の支払保険料が損金になります。
逆にデメリットとしては、次のようなものがあります。
>''<法人成りの主なデメリット>''
1設立登記費用がかかる
2複式簿記による記帳等の会計事務の増加
3交際費の一部が経費とならない
4赤字でも最低7万円の地方税負担がある
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