大塚 嘉一(弁護士)- Q&A回答「事業承継における注意点」 - 専門家プロファイル

大塚 嘉一
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オオツカ ヨシカズ
( 弁護士 )
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共同経営から事業承継、リスクを知りたい

法人・ビジネス 事業再生と承継・M&A 2023/01/28 14:45

夫の勤務先の社長が急逝し、奥さんが一時的に社長代行をしていますが、奥さんから「共同経営者になって、社長をやって欲しい」と言われています。生前、社長夫妻に後継者がおらず、ゆくゆくは事業承継して欲しいと言われていましたが、何の手続きもせず、会社の株を買うこともなく急逝されてしまいました。奥さんとしては、早く夫に会社を引き継いでもらい、会社とは関わりたくないと思っているようです。しかし、株を買うにしても、我が家もたいした貯蓄があるわけではないですし、事業承継のために多額の借金をするのも、私としては不安です。夫と社長の奥さんが仲も悪いので、あまりコミュニケーションを取らず、どういった形で進んでいくのか不安です。会社の業績は伸びていますが、個人的に共同経営者になった場合のリスクや事業承継のリスクを知りたいです。

yori1205さん ( 栃木県 / 女性 / 52歳 )

事業承継における注意点

2023/01/30 17:13
( 5 .0)

 ご主人の勤務する会社は、株式譲渡制限のあるいわゆる同族会社と思います。共同経営者になって欲しいと依頼されたとのことですが、出資をして経営に参画して欲しいということだと考えられます。
 会社の業績が伸びているとのことですので、真剣に検討する価値のあるチャンスかもしれません。
 一般的には、事業承継の際には、投資先の会社に対するデュ―デリジェンス、即ち営業面、財務面、法律面のチェックが必須となります。ご主人は、勤務してきた会社のことですので、ある程度はご存じかもしれませんが、上記の観点から改めて損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー表などを含む法人税の確定申告書類、定款類等を精査する必要があります。債務の種類、額には特に注意が必要です。
 共同経営の場合、出資の割合、即ち株主として株式の割合は重要です。過半数の株式を取得すれば、取締役の選任、解任をすることができますので、実質的に会社のオーナーとなれます。少なくとも、株主総会の特別決議を阻止できる3分の1超の株式取得は必要です。社長でも代表取締役でもなったとしても、その所有する株式の数によっては、その地位は不安定であることを肝に銘じておきましょう。
 ご主人と前社長の奥さんとの共同経営とのことですので、仲が良くないというのは望ましいものではありません。あるいは、全株式取得ということも考えてもいいのかもしれません。

評価・お礼

yori1205 さん

2023/01/31 13:00

回答ありがとうございます。
会社の同族企業ですが、債務らしい債務はありません。キャッシュフローについては夫はある程度は把握しているものの、やはり妻としては不安です。私自身もゆくゆくは入社する予定なので、夫とよく相談しようと思います。

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