和室での対応について
スキル・資格 マナー 2021/08/12 09:43和室での応対について最近になって何気なく思うことがあり、質問をしました。
以前、お客様がお見えになるまではどこで待機するのかを質問しましたが、座布団の座り方が人によって違うことに最近気づきました。私自身は先輩の行っている流れを見よう見真似でやっているのですが、上司のやり方と違っているようでした。座布団の座り方でやってはいけないことや何かマナーはあるのでしょうか。教えてください。
スノー2250さん ( 島根県 / 女性 / 40歳 )
座り方、低い姿勢をとることでへりくだりと敬意を示す
こんにちは、スノー2250さん。
今回のご相談は、座布団の座り方・扱い方のマナーについてですね。
応対が畳の間、いわゆる和室の応対では、“座る”、“低い姿勢をとる”ことで、へりくだりと相手への敬意を示します。例えば、殿様が存在した時代をイメージしてみてください。
座布団に座れるのは殿様だけ、殿様の前で直立したり座布団を使ったりしていませんよね。
つまり、座布団を使うということはその場での上位者であるということと、もてなしを受ける方だけに許されたことでした。
座布団は、もてなす側が相手への敬意を表すものです。そのもてなしの意をくみ取り、大切に扱います。ですので、座布団を使う際に座布団の上に乗るように足の裏で踏んだり、自分のいるところまで座布団を手繰り寄せ、元々あった位置から動かすことなく、丁寧に扱います。
では座り方の手順です。
1.座布団の下座側、斜め後ろ辺りに座る
2.手を軽く握り、手の甲を座布団の2つの角にそれぞれ置く
3.座布団の上に置いた手を軸にして、身体を引き寄せ、膝で座布団ににじり乗る
4.身体が正面を向いていない時は再度(3)の動作で身体の向きを整える
1~4の動きを“膝行”と言います。座る時、座布団の上に足を乗せることなく(座った姿勢をほぼ崩さずに)低い姿勢で移動することが出来ます。
敬意を動きの中に取り入れながら行うことで、“おもてなし”を受け取ったという表現として伝えることが出来ます。
“膝行”は座布団の乗り降りだけではなく、和室での少しの移動の時に使う動作ですので、使われると品の良い所作になります。ぜひ、やってみてください。