岩川 昌樹(ファイナンシャルプランナー)- Q&A回答「ドルコストは「効果」ではなく「平均化」」 - 専門家プロファイル

岩川 昌樹
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イワカワ マサキ
( 千葉県 / ファイナンシャルプランナー )
FPブレーン株式会社 長期投資専門FP
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ドルコスト平均法

マネー 投資相談 2010/08/05 12:59

インデックスタイプの投資信託をドルコスト平均法に従い購入していこうと考えています。ドルコスト平均法は定額で購入し続けることで購入平均価格を下げる(平準化)ことができますが、逆に言えば売却する際は定量(同じ口数)で売却し続ければ売却平均価格を上げることができる気がするのですが、正しいでしょうか?定額購入と定量売却を(ほぼ)同時に行なうことでドルコスト平均法よりも有利に運用できるのでは、と思うようになってきましたが、不安があり質問させていただきました。
もちろん購入>売却で、着実に口数は増やしていきます(売却分を多めに購入する金はあります)。
買うのはいいのですが、長期運用目的の商品は売り時が難しいなと感じています。高値で売り抜けられればいいのですが、出来る限りリスクヘッジできればなと考えています。

ユズココさん ( 神奈川県 / 男性 / 31歳 )

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ドルコストは「効果」ではなく「平均化」

2010/08/05 13:21

はじめまして、FPの岩川です。

ドルコスト平均法は、
「価格の値下がり時に平均取得単価を下げる効果がある」ことから有利な投資法として紹介されています。

しかし、当然のことながら、逆に価格の上昇時は平均取得単価は上昇します。

つまり、「効果」ではなく、「平均化」されるという事です。

平均化されると確かに価格のブレ幅(値動きのリスク)は小さくなりますが、損する確率だけを軽減するわけではないので、よく理解しておきましょう。

仮に既にまとまった投資金額を一括投資か、積立によって取り崩すのか、検討しているのでしょうか?

まとまった金額をあえてドルコストで取り崩すと「投資の機会損失」(運用期間の損失)と考えることもできます。
どちらにしても、投資効果は、「ドルコスト=有利」とは言えないと思います。

ドルコスト平均法は、投資手法として選択するほど効果はなく、これから資産を形成する行為に過ぎないと考えます。

ただ、ドルコスト平均法での購入により、たまたま、値下がり時に平均取得単価を下げ、下落時の「不安」を心理的に和らげる効果があるということです。

下落時の「不安」を和らげる効果は、
計画にない思いつきの売却など、誤った投資行動を避け、結果的に運用継続の助けとなります。

つまり、誤った投資行動を回避できる立派な「効果」があるという考えもあります。

投資心理なども含めて考えれば、良い手段と言えるのかも知れません。

ドルコストより、いかに平均リターンに近づけられるように、運用期間の長さにこだわるのも、もっと大切かも知れません。

ご不明な点があれば、ご質問下さい。

投資信託の基礎知識と考え方
http://www.toushinmkt.com/tm/knows/basic_knowledge.html

補足

定量(同じ口数)による売却も、良い効果だけは得られません。
売却額も平均化されますので、大底での売却は避けられると同時に高値で売却することも不可となります。

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