堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- Q&A回答「ご主人もプレッシャーがあって、お辛かったのかも知れません」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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堀江 健一

ホリエ ケンイチ
( 東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー )
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出産後、夫婦間に溝が生じました

2012/09/04 15:18

夫(35歳)と生後4ヶ月の子供がおり、現在育児休暇中のパート主婦(34歳)です。

出産後、育児に追われ肉体的・精神的に最も大変であった時期の夫とのやり取りを巡り、夫婦関係が悪化してしまいました。当時は里帰り出産のため実家におりました。

具体的には、産後1ヶ月、初めての育児で体力・精神的にも疲労が続き他のことを考える余裕が全くなかった時期に夫から家計に関する相談が続き、勢いで「家族が増えてお金のことが心配ならば実家から戻らずに離婚する」というような言葉を(携帯メールで)投げかけてしまったのがきっかけです。(経済的には決して暮らしていけないわけではないのですが、出産を控え、夫なりにかなり細かく今後のことを考えていたようでした)。

産後、自宅へ戻ってからもしばらくは育児に気を取られてしまっていましたが、その後私からひどい言葉を投げかけてしまったことへの反省と謝罪、夫が家計について考えていたことが将来に向けて必要なものであること、自分もそれに沿って努力していく意思を伝え、これからも家族3人で過ごしていきたいと伝えました。しかし、夫からは「今回のやり取りで心が折れた」「出産前に遡ってお互いの金銭感覚にズレがあった、今さら離婚したくないなどと言うのは世間体や収入が無くなるのが不安なだけだ」などと言い返され、さらに「(産後などの)極限まで追い詰められた状況で出る言葉がその人間の本心だ。今さら否定しても無駄だ」と言われて取り合ってもらえず、今後のことなども含め夫婦での話し合い自体が困難になってしまいました。

また、今回のやり取りがきっかけで夫には不眠・食欲不振などの身体症状が現れており、病院への受診を勧めてみたのですが拒否されてしまいました。話し合いに第三者が介入することも激しく嫌っており二人でカウンセリング等を受けることも難しく、夫婦の溝が深まるばかりです。

ただし、即離婚という訳でもなく夏休みに家族旅行を計画したり、時間がある時には子供の世話をしたりと、精神的に苦しい中でも夫なりに修復を考えているようにも見て取れます。

私自身は世間体、収入ではなく家族(特に子供の幸せのために)修復を望んでいますが、このように夫が心を閉ざしてしまった状況で、今後、どのように接したらよいのでしょうか。

どうかお知恵をお貸しいただきたく、よろしくお願いいたします。

補足

2012/09/04 15:18

夫からの金銭面での相談は出産直前から急増しました。「出産後はなるべく早く仕事に復帰してほしい」「産休入りまではパート勤務だったが産後はフルタイムで働いてほしい」「自分の職場の女性社員は産後もみなフルタイムで働いているから私にも同じように働いてほしい」などです。全部飲み込むのは無理だができる限り努力すると夫に話し、その場では夫も了承して出産前の状況としては特に大きな問題にはなっていませんでした。

言い訳になってしまうかもしれませんが私自身は妊娠9ヶ月から切迫早産で1ヶ月間入院し、お産は帝王切開、手術時の麻酔の後遺症で回復が遅れ退院後も体力的・精神的にハードな状況が続いていました。

初めての出産を機にお互いに精神的にゆとりのない状況で今回の亀裂が生じてしまったように感じております。

アテナさん ( 埼玉県 / 女性 / 34歳 )

堀江 健一 専門家

堀江 健一
恋愛アドバイザー

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ご主人もプレッシャーがあって、お辛かったのかも知れません

2014/03/21 11:00

はじめまして、恋愛アドバイザーの堀江健一と申します。
ご出産おめでとうございます。そしてお疲れ様でした。
臨床心理に携わる者として、特にご主人の心情の側面から、アテナ様のご質問に回答させていただきます。

アテナ様もご理解されていらっしゃるように、ご主人さまもご自分なりに「家庭を守る事」を考え、その結果、「経済的な基盤」を一番不安に思われてのご提案だったのでしょう。

でもその「家庭思いの自分」を否定されてしまったかのような奥様の発言で、憤慨されてしまった(単純に言えばいじけてしまった)事から来る、一時的な反応かと思います。
奥様に対して「可愛さ余って、憎さ100倍」のようなお気持ちかと思います。

「子供が出来る」というのは人生の中でもかなり大きな「ライフイベント」です。
ご主人にとってもかなりな、夫のプレッシャーがかかるものと思います。
「自分は良い父親になれるのだろうか?」「自分に家族を養って行くことができるのだろうか?」

奥様の妊娠時期に旦那さんが浮気してしまう率が多いという話もあります。
その時期はご夫婦間でのセックスも出来ないから、欲求不満になって浮気するという説もあるようですが、もっと深い意味では、そうした男性の側のプレッシャーから逃れるための一種の「現実逃避」行動ではないかと思います。その位、一般的には男性にとっても「出産」は大きな出来事なのです。

男性は、一般的に理屈でものを考える傾向が強いものです。
そのため理屈で考えた時、家族にとって「一番必要で、頼りになるのは“お金”だ」と思われるのは無理もない事と思います。現実的にもお金は大切ですよね。

しかし男女関係なく、「現実的な側面・お金」の事に捕らわれ、肝心の「パートナーへの思いやりや、愛情」のことが意識からなくなり、お互い「本当に愛情があるのかしら?」と不信感が生まれてしまうことが多々あります。本末転倒な残念なことです。

ご主人に身体症状が出てしまわれたのも、「奥様の言動により傷付いて」というよりも、そうした「将来的に主人としての役割を担えるかどうか」に対するプレッシャーから来るものではないかと思います。その事をご本人もご自覚されているかどうかはわかりませんが。

「離婚する」という話も、そうしたプレッシャーから逃れたいお気持ちからの「一時的な逃避」ではないかと思います。簡単に言えば「ちょっと責任逃れ」したくなってしまったのです。
でも自分からはそんな無責任なことは言えないものですから、奥様の発言のせいにして「渡りに船」で言ってしまっているだけだと想像できます。

本当は素直に「自分でもいろいろ不安だ」と言ってくれれば良いのですが、男性はプライドが高いため「弱音」を吐けない事がありますし、自分でもその「弱音」があることを認めたく無かったりと、ややこしい心情があって、「自分の本音」さえ自分で誤魔化してしまって自分で意識できなくなってしまっている事があります。
カウンセリングなどを拒まれるのも、そうした「自分の弱さ」を他人にバレたくないからかも知れません。面倒くさいものですよね。

ですから、アテナ様としては、ご出産当初は余裕が無かったのは当然ですが、今のように落ち着かれて来た時には、「ご主人が抱えている過剰なプレッシャーを下してあげる」ような関わりがあると、ご夫婦間の関係も良好になるのではないかと考えられます。

そうしたプレッシャーを感じるのも、ご主人の「誠実さ・真面目さ」の反動から来るものでしょうから、実際はほっておいてもご主人はきちんとやってくれるようになるとは思いますが、少なくともその「誠実さ」を認めてあげることは大切かと思います。

ただ今後の展開として心配されるのは、「経済的な不安」のために、奥様に対してフルタイムでの仕事を要求されている点です。
奥様がご自分でも無理なくその要求に応えられるのなら問題はないのですが、よくお聞きする問題として、「私(奥様)は、子供の事もあるし、自分の体力・気力もなくて、働きたくないのに、主人からは働くように頼まれて、どうしたらよいだろうか?私への思いやりは、もうないのだろうか?」といった事です。

特に奥様が勤めている職場環境が悪く、もう辞めてしまいたいのに、主人が要求するから辞められない、と仕事を続けてしまい、結果、奥様がストレスで病気になられてしまうパターンが多いようです。
逆にご主人の方が、身体を壊してでも「家族の為に、仕事は辞められない」とがんばりすぎて過労死、なんて悲しすぎます。

もちろんそのような事になっては、元も子もないので、きちんとご主人に、ご自分の状況や心情をお話しになり、理解して頂く事が必要となります。決して奥様ご自身が「お金」のために犠牲になってご無理をされてしまうような事のないように、お気をつけ下さい。

「お金ももちろん大切ですが、家族の幸せとは何か?」を考えて、優先順位を見極めて人生を歩まれて頂きたいと思います。

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