
山本 雅暁
ヤマモト マサアキグループ
日経記事;『「スシロー」の勝ち筋に資金日本らしさ+世界展開加速、海外投資家の買い誘う』に関する考察
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皆様、
こんにちは。グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。
2月18日付の日経新聞に、『「スシロー」の勝ち筋に資金日本らしさ+世界展開加速、海外投資家の買い誘う』のタイトルで記事が掲載されました。
本日は、この記事に関して考えを述べます。
本記事の冒頭部分は、以下の通りです。
『回転ずし「スシロー」のFOOD & LIFE COMPANIESの株価が勢いよく上昇している。7日発表の好決算をきっかけに買いに弾みがついた。国内最大手の回転ずしチェーンが、日本の食文化の代表格であるすしをテコに海外展開を加速させ、しっかりと収益拡大につなげている。海外投資家にとって買う理由の少ない日本株の中で選ばれる理由がそろっている。。。』
私は、何度か本ブログ・コラムで書いていますように、ベンチャーや中小企業の海外販路開拓・集客支援を行っています。
多くの場合、海外事業展開のやり方は、投資ではなく輸出です。上記スシローの事例は、海外投資を含めた海外市場開拓になります。スシローの強みは、国内の回転ずしチェーンで最も成功しており、その成功事例を海外で同じように展開できることにあります。
ベンチャーや中小企業が、海外事業を成功させるための必要不可欠な条件があります。それは、海外企業を含む他社に対して、差別化・差異化できる技術、ノウハウ、商品、サービスなどをもっていることです。
これをもっていないと、海外事業を行っても、いわゆるレッドオーシャンの沼に陥ってしまい、事業収益の確保ができない状況になります。
以下、国内のベンチャーや中小企業が、以下の2つの条件を持っている条件で、欧米アセアンなどの英語圏市場で、販路開拓・集客を行うやり方について考えを述べます。
なお、私の場合、主要な海外市場は、欧米アセアンなどの英語圏市場になります。これは、日本と同じような社会的、政治的な環境を持っている市場で、販路開拓・集客を行うからです。
以前、日本には政経分離の考え方で、日本と異なる社会的・政治的な体制をもつ国や地域で事業を行い、お互いに経済を活性化させるというものです。
私も以前に、この考え方に賛同し、そのような国で事業展開支援を行いましたが、結局上手くいきませんでした。結局、欧米アセアンなどの英語圏市場を中心に、海外展開支援を行っています。
さて、2つの条件は、以下の通りです。
●上記しましたように、海外企業を含む他社に対して、差別化・差異化できる技術、ノウハウ、商品、サービスなどを持っている。
●海外向けの英語版Webサイトを持っている。
(英語版Webサイトの作り方や運用などについては、何度か本ブログ・コラムで書いていますので、ここでは割愛します。)
上記条件を持つベンチャーや中小企業が、取るべき対応は以下の通りです。
1. 広告宣伝
●デジタル広告
SEO対策: ターゲット市場の顧客が検索するキーワードを洗い出し、英語版Webサイトのコンテンツを最適化します。
また、必要に応じて、コストをかけられるのであれば、以下のことを行います。最も効果的なのは、上記のWebサイトコンテンツの改善による、Google.com検索エンジンへのSEO対策です。
・リスティング広告: Google Adsなどのプラットフォームで、ターゲットキーワードに連動した広告を配信します。
・SNS広告: Facebook、Instagram、Xなどのプラットフォームで、ターゲット層に合わせた広告を配信します。
●オフライン広告
・展示会・見本市: ターゲット市場で開催される展示会に出展し、商品、技術、サービスなどを直接アピールします。
・プレスリリース: 新商品や技術に関する情報をプレスリリースとして配信し、メディアに取り上げてもらうことで認知度を高めます。
2.英語版Webサイトを活用したコンテンツマーケティング
●ブログ記事: ターゲット市場の顧客が興味を持つ情報を発信するブログ記事を制作し、Webサイトへのアクセス数を増やします。
●ホワイトペーパー: 商品や技術に関する詳細な情報をまとめたホワイトペーパーを制作し、見込み客の獲得につなげます。英語版Webサイトからダウンロードできるようにする、あるいは、展示会出展時に配ります。
●事例紹介: 実際に商品や技術を導入した顧客の事例を紹介し、商品の有効性をアピールします。
3.販路開拓
●海外代理店・販売会社
ターゲット市場で実績のある代理店や販売会社と提携し、販路を拡大します。
代理店・販売会社向けに、商品や技術に関する研修を実施することで、販売力の向上を図ります。
●海外向けインターネット通販サイト
AmazonなどのECサイトに出店し、ターゲット市場の顧客に直接販売します。可能なら、自社のインターネット通販サイトを構築し、商品や技術に関する情報を発信することで、ブランドイメージの向上を図ります。
●海外企業との事業連携(アライアンス)
ターゲット市場の企業と連携し、共同で商品開発や販売を行うことで、販路を拡大します。
4.集客
●英語版Webサイト
英語版Webサイトのコンテンツを充実させ、SEO対策を行うことで、検索エンジンからのアクセス数を増やします。このSEO対策は、上記1項のデジタル広告と同じです。
Webサイト上で、商品や技術に関するお問い合わせを受け付けるフォームを設置し、見込み客の獲得につなげます。
●SNS
Facebook、Instagram、Xなどのプラットフォームで、商品や技術に関する情報を発信し、フォロワーを増やします。
●メールマガジン
メールマガジンを配信し、商品や技術に関する情報を定期的に届けることで、顧客との関係性を構築します。
●イベント
ターゲット市場で開催される展示会やセミナーに積極的に参加し、顧客との接点を増やします。
上述したのは、一般的なやり方ですが、私自身が支援先企業と共に、ステップバイステップで行うことで、効果が上がったものです。
各企業は、自社の経営資源などを勘案して、やれることから行うことが重要です。
よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A山本雅暁
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