山本 雅暁(経営コンサルタント)- コラム「日経記事;『医薬営業 リストラの波 市場縮小、3000人削減 アステラスや大正』に関する考察」 - 専門家プロファイル

山本 雅暁
起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

山本 雅暁

ヤマモト マサアキ
( 神奈川県 / 経営コンサルタント )
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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日経記事;『医薬営業 リストラの波 市場縮小、3000人削減 アステラスや大正』に関する考察

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経営コンサルタントの活動 新規事業開拓・立上支援 2018-08-15 08:16

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

8月15日付の日経新聞に、『医薬営業 リストラの波 市場縮小、3000人削減 アステラスや大正』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事を含めたインターネット・ITが医薬業界に与える影響などについて考えを述べます。

この記事の抜粋内容は、以下の通りです。
『製薬各社が営業職に当たる医薬情報担当者(MR)を大幅に減らしている。削減数は2017年から3年で3000人を上回る見通し。4月の薬価改定は約10兆円とされる国内医薬品市場に約7200億円のマイナス影響があるとみられ、収益環境は厳しさを増す。医師がインターネットで自ら情報を集めやすくなったことなどで、かつて花形だったMRはコスト削減の標的となっている。。。』

記事の趣旨は、医薬品の市場規模が小さくなり、医薬情報担当者(MR)の雇用を維持できない状況になっているということです。

MRの当事者の方は、リストラされますので、短期的には大きな影響を受けます。しかし、今および今後の日本は、労働力不足の状況が続いていきますので、MRの人は、比較的容易に新しい仕事を探すことが可能と見ています。

日本の医薬品業界にとっては、MRの雇用者数が減少することは固定費削減になりますので、より合理的な経営をできる状況になります。

日本の医者は、従来からMRを通じて、最新の医薬品に関する情報を収集してきました。

しかし、現在、多くの医者は、インターネット(Webサイトなど)を通じて、国内だけでなく世界の最先端技術や商品を知ることができる状況になっています。

私は、国内ベンチャーや中小企業が、米欧アセアンの医療市場参入の支援≪海外販路開拓・集客・連携・協業(アライアンス)先など≫を行っています。
米欧の医者や病院関係者、あるいは販売会社との交流も行っています。その感触からすると、米欧の医療業界は、日本より先行してインターネット・IT・人工知能(AI)対応が進んでいます。

私は、日本国内の医療業界の経験がないので、単純に比較できませんが、支援企業からの情報では、米欧に比べて大分遅れており、まだ、MRのような人手に頼る状況になっているのだととの印象をもっていました。

本日の記事は、そのMRが合理化の対象になりつつあることを示しています。

私は、ブログ・コラムで、インターネット・IT・IoT対応・人工知能(AI)は、多くの事業基盤を急速に破壊・再構築してきたし、今後も加速化して動いて行くといつも書いています。

医薬品・医療業界も例外ではありません。私は、ほぼ毎年世界最大の総合的な医療機器展示会であるMedicaに出席しています。

Medicaでは、毎年米欧の企業から、数多くのインターネット・IT・IoT対応・人工知能(AI)を活用した新技術・新商品の発表・展示が行われいます。

米欧は、毎年大きな動きを見せています。この中で、国内企業も、積極的に対応して、米欧市場に食い込みつつある企業も存在します。

さて、その医療業界で、最近、エポックメーキングな話題となっていますのは、8月13日に、GoogleグループのDeepMind社が発表したニュースです。
詳細は、下記Webサイト「A major milestone for the treatment of eye disease」に書かれています。
URL; https://deepmind.com/blog/moorfields-major-milestone/

上記Webサイトは、英語で書かれています。Google翻訳で日本語にすると、以下のようになります。

「目の病気の治療のための大きなマイルストーン
私たちは、視力を脅かす眼疾患の管理を潜在的に変える可能性のあるムーアフィールド眼科病院との共同研究パートナーシップの第1段階の成果を発表することを喜んでいる。

Nature Medicineにオンラインで掲載されたこの結果は、  私たちのAIシステムが前例のない正確さで定期的な臨床診療から目のスキャンを迅速に解釈できることを示しています。世界をリードする専門医と同じくらい正確に、50を超える視力を脅かす眼疾患の治療のために患者をどのように紹介するべきかを正しく勧めることができます。。。」

要は、DeepMindのAIが、過去の疾患データをもとに学習したことにより、医者と同等、もしくはそれ以上の精度で目の疾患を判断できる可能性が高いことを示しています。

このようなAI活用による診断業務が自動化・機械化されると、医者の役割は、診断結果に基づく治療に集中することになります。

医者の力量不足による誤審も、大きく減少する可能性があります。最近、大病院での医者による誤審や見逃しなどの事故が起きています。AIの活用で、このような誤審などの事故が減少することは、とても良いことです。

米GoogleやAmazonのような大手IT企業だけでなく、数多くの日本のベンチャーや中小企業も、得意な技術を活用して、果敢に米欧市場に参入しつつあります。

診断技術の向上や治療に貢献するものであれば、米欧市場は受け入れてくれます。

医療業界におけるインターネット・IT・IoT対応・人工知能(AI)活用は、加速化して進んでいます。

私は、今後とも、微力ではありますが、数多くのベンチャーや中小企業を含む国内企業がこのような動きの中で、米欧アセアンの医療市場に食い込めるよう、一歩一歩支援することを継続して行おうと考えています。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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