築35年軽量鉄骨造の2階の1階上に増築
住宅・不動産 住宅設計・構造 2018/04/25 06:31築35年の軽量鉄骨造(某電機系HM)2階建です。
玄関、浴室部分のみ階上がないのですが、この部分に1階屋根を撤去し2階部分増築を考えています。可能かどうか、技術、法令、経済的メリットデメリットはありますでしょうか。
築は古いですが新耐震、鉄骨ラーメン構造です。
長期優良や断熱リフォームもしたいので、既存不適格にはしたくありません。
準防火地域外、10平米以内の増築です。
よきちさん ( 東京都 / 男性 / 39歳 )
まずは施工されたHMにお問合せを
よきちさん、こんにちは。大阪で設計事務所をしています福味と申します。
どの様なHMなのか想像するしかないので、的確なご回答は出来ないのですが、恐らく大臣認定と云う、一般の建築基準法に依らない個別の認定を取得されている建物ではないかと思います。
どの様な条件の元大臣認定が下りているのか、そのHMの関係者でないと分かりませんので二階増築と云った構造に遡及する改造は、そのHMでないと出来ないのではと思います。
10平米以下の増築ですので、建築確認の申請義務はありませんが、合法的に建てる義務はあります。それを確認する条件として・・・
1建築確認検査済み書があること。
2構造に影響する改造を今まで施していない事。
3大臣認定を取得せず一般的な工法で申請されている事。
等々が担保されている必要があります。123の条件が揃っていれば誰でも合法的に増築を行えますが、3が大臣認定を取得して建てられている物件であれば、建築したHMでないと増築出来ません。
以上が技術上・法令上の見解です。
経済的検討を行いますと、大臣認定を利用した建物であれば、施工したHMでないと合法的に構造検討出来ませんので、一社独占の工事となり競争原理が働きませんので割高な工事になる恐れがあります。
また、既存住宅の長期優良申請や断熱改修も視野に入れておられる様ですので、リフォームと云うよりリノベーションに近い大掛かりな工事になるのではないでしょうか。
築35年の建物であれば、地盤調査をせずに建てられている可能性があります。建築当時の地盤調査書はありますでしょうか。仮になければ、現時点で地盤調査を行い地盤の強度を把握してください。
仮に軟弱地盤であれば、建物全体の地盤補強を施す必要があり、既存の建物を残したまま地盤補強するとなれば、特殊な工法を採用せねばならず、割高になります。
リフォーム後の耐用年数と新築した場合の耐用年数を比較した場合、建て替えした方が割安になる場合も出て来ます。
想像の域を出ない回答で、的外れになっている可能性もありますが、文面を拝察しその様に感じました。