福味 健治(建築家)- Q&A回答「契約書に則って対応されては・・・」 - 専門家プロファイル

福味 健治
木造住宅が得意な建築家。

福味 健治

フクミ ケンジ
( 大阪府 / 建築家 )
岡田一級建築士事務所 
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突然の完成予定の延期について

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2011/07/28 12:10

現在大手HMにて建築中です。
前回の打ち合わせ(7月下旬)で、完成の遅れが発生する事を聞かされました。
10日前後の遅れであれば、こちらも仕方が無いとあきらめがつくのですが、
遅れの予定は1ヶ月半とのことでした。
完成予定は7月31日と契約書になっているのですが、昨日言われたのは9月中旬になる。と言うものでした。
上棟は4月中旬に行っております。
当然、納得がいきませんでしたので、遅れの原因を追求したところ
材料の発注の送れと、仕様決めが遅れたためとの内容でした。
しかし、7月に入ってからも何度も打ち合わせを行い
「7月末完成はだいじょうぶですか?」
という質問を何度も行い
HMからは
「大丈夫です」
と返事はもらっていました。
書類の不備や発注の遅れで1ヶ月半も完成が延びるのはおかしいと思い
次回の打ち合わせ時に、長期優良住宅申請交付書と、役所の中間検査確認交付書を次回提出するよう求めました。

日が変わり、前回の打ち合わせで要求した交付書の確認を要求したところ
HMからどちらも申請を行っていないことが発覚したと報告がありました。
中間検査は普通、上棟してから1週から10日の間に行うはずだが、行っておらず市の確認が取れていないとのことでした。

こちらは、何度か長期優良と中間検査が終わったか質問しましたが
「完了してます」との回答に安心していました。
長期優良も一度申請を出し、不備があり戻ってきてそのままであったとの報告がありました。
中間検査を今から行う場合、内装の壁、床等を取り除く必要があるようです。
現在、大工工事が終了し、クロスを始める段階です。
あまりにずさんな管理と、今まで嘘の報告をされていた事に非常に腹が立ちます。
このような状態のまま、家を購入しても良いのか?
疑問が残ります。
このような場合、損害賠償などの裁判に持って行く事が妥当なのでしょうか?
大手HMなので安心していたこちらも悪かったとは思いますが、悩みが絶えません。
どのような条件をHM側に提出するのが妥当なのかアドバイスお願いします。

補足

2011/07/28 12:10

今までも
窓の大きさが違う物が入っていたので全部取り替え
キッチンの換気扇の排気口が南面の窓の上に出るので位置変更を行うことで天井高が10センチ下がる
梁があるため、予定していた部位にエアコンが付けれないので計画変更
などなど色んなトラブルがありました

ANA-DENさん ( 大分県 / 男性 / 35歳 )

契約書に則って対応されては・・・

2011/07/28 14:21
( 5 .0)

夢のマイホームがとんでもない事になってしまったお腹立ち、心中お察し申し上げます。

長期優良住宅の場合、住宅性能評価と違い現場検査がありません。その為、差し戻されても建築確認書さえおりていれば、問題は表面化しませんので、放ったらかしにされていたのかと思います。もちろん制度上は長期優良住宅申請が完了していないと建築工事に掛かることが出来ないことになっています。

また、中間検査も申請していないとなると、監理者不在の工事進行かと思います。工事に際しては工事の工程や、各業者間の調整を行ったりする、「工事管理」を行う現場監督さんの仕事と、工事が設計図書通り施工されているかチェックする、「設計監理」を行う建築士の仕事があります。そのうち「設計監理」を行う建築士が不在になると、今回の様な不手際が発生する様になります。

工事契約はハウスメーカーさんですので、設計・施工で契約されているかと思いますが、設計監理における契約事項が全く守られていないのではないでしょうか?
もう一度契約書を読み返してください。契約違反があればそれを元に是正を求めたり、訴訟を起こすことが出来ます。
工程については、東日本大震災以前の契約であれば、資材の調達等で遅延しても無理からぬところかと思いますが、それでも今まで期間内に完成する旨を報告していながら、今になって一ヵ月半も延びるとなれば、仮住まいや諸々の費用の発生程度は負担して貰って当然かと思います。

お腹立ちごもっともかと思いますが、契約書に則りクールにお話しを進められる事をお勧めします。

評価・お礼

ANA-DEN さん

2011/07/28 14:42

回答ありがとうございます。
今回の契約では、HMの設計士、工事担当、とは別の人間です。
工事担当は設計士に何度も中間検査の申請はしているか?という質問を設計士にしていたようです。
設計士が、HM会社にずっと隠していた内容であると説明も受けました。
中間検査や長期優良の申請が降りていないと建築工事に入れないとの事ですが、現状は記載した通り、大工工事が終了している状態です。
このような状態で、例えば中間検査の申請が通らない、又は計画変更等が必要になった場合、こちらはどのように対処したら良いのでしょうか?
アドバイスお願いします

福味 健治

2011/07/28 15:11

評価頂き有難う御座います。

現状での対処ですが、私が設計者だったとしますと、長期優良住宅の申請を最優先します。
その後、中間検査の申請を行って、工務店さんに無理を言って、もっとも被害の少ない部位を解体してもらい、検査を受けます。そして検査済み書の発行期日を、長期優良住宅申請完了後の日付にしてもらうよう検査機関と交渉するでしょう。
そうしないと、長期優良住宅の認定を受けられなくなってしまいます。
ただし、厳密に言えばこれも脱法行為です。工事着手前に申請を下ろすのが建て前です。全て上手く行くかどうかは未定です。

その上で、建築主さんの対処としまして、長期優良住宅の認定書受領を文章で再度確約させることでしょう。出来なかった場合のペナルティーの方法も明記した方が良いでしょう。建築基準法の検査済み書は、上記に示したように検査が出来る状態まで現場をフィードバック出来れば下ろすことは可能かと思います。長期優良住宅ですね・・・

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