藤原 純子
フジワラ ジュンコファッションは心を映す鏡
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皆さん、ごきげんよう。
トレンドは時代を映す鏡ですが、ファッションはその人の心や人生を映す鏡とも言えます。すごく急いでいるときや余裕のないときに、靴下を逆に履いてしまったり、服が裏返しになっていたりという経験はありませんか?時間や心にゆとりがあればわかることなのに、それができないときもありますよね。人生を長い目で見ても同じことが言えます。20代の頃は、仕事や恋愛などとにかく自分のことに忙しく、トレンドに置いて行かれないようにセレ
クトショップを巡り、エステにファッションにと自分を着飾り、徹夜で遊ぶパワーもあり、自分を磨くことにお金や時間を使う方が多いのではないでしょうか。30代になると、結婚や出産を経験したり、家族・勉強・後輩の育成をまかされたり、自分だけではなく周囲のために動くことが増えます。自分磨きも外面よりも内面にエネルギーを注いで、スキルアップをはじめるのもこの頃ではないでしょうか。
そして40代、より家族を思いやったり、自分のお金や才能を社会のために役立てたりという願望が芽生えはじめることと思います。おいしいものを探してお店を巡るより、誰とどんな話をしながら食卓を囲むのかということに興味が向くのではないでしょうか。
ひと言でいえば、視野が広がっていくのだと思います。50代以降もその傾向は強まるのではないでしょうか。特に子どもがいると、自分のしたいこと、欲しいものに使えるお金は減っていきます。
ですが、それは決して不幸なことではありません。限られたお金で何を買おうかなと考えたり、お金をかけずにおしゃれをかけずにおしゃれを楽しむにはどうしたらいいだろうと知恵を絞ったり。楽しみ方が変わっていくだけで、楽しみが減るわけではありません。経済的にも精神的にもどの年代でも何かしらの制約や大変さはありますが、その過程を楽しみながら、できる範囲でおしゃれを楽しみましょう。白鳥が水面の下で足をばたつかせるように、外から見える姿はエレガントに。
心の豊かさが表にあらわれたようにおしゃれで清々しい人には、自然と人が集まります。会う人に「またあの人に会いたいな」という印象を残すことができたらうれしいですよね。そうするとまた食事や集まりのときに呼ばれて、自分にとって素敵だなと思える人とのつながりも増えていきます。時にはそれが仕事にもつながっていくでしょう。そういう下心を持って人が集まる場に行くのは、顔に欲が出てしまいそうであまりおすすめしませんが、自分と価値観や相性が合う友人との出会いは、大人になっても心躍るおです。
自分が素敵だなと思える人の目に自分も留まるためには、やはり自分も小ぎれいでT.P.Oに合ったおしゃれをしている方が良いし、その方が出会いも増えるはずです。誰だって、男女問わず、素敵だなと思える人とまた会いたいし、一緒に食事をしたり、会話を楽しみたいと思うはず。その入り口がファッションなのではないでしょうか。