大長 伸吉
ダイチョウ ノブヨシ私道とライフライン
住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2012/06/15 12:50自分が所有する土地の前面道路が他人所有の私道である場合、その私道に埋設されている水道管等のライフライン管(公設管)から自分の土地にライフライン管を引き込むためには、私道の所有者から、掘削の承諾を得ることが必要だと聞いたのですが、
1.いわゆる2項道路も、この場合の「私道」に該当するという理解でよろしいのでしょうか?
2.この場合、仮に、当該私道の共有持分を自分が持っていれば、自分以外の持分権者から掘削の承諾を得る必要はないのでしょうか?
3.掘削の承諾をすることにより、私道の所有者にデメリットはありますか?(私道の土地評価額が下がるなど)
4.私道の所有者の承諾が得られない場合、承諾なしで掘削するとどうなりますか?
ご教示よろしくお願いいたします。
補足
2012/06/15 12:504については、私道の共有持分がない場合にどうなるかが知りたいです。
M・Jさん ( 東京都 / 男性 / 36歳 )
承諾書はもめごとを防ぐ予防策にもなります。
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M・Jさん
こんにちは、アパート経営アドバイザーの大長伸吉です。
今回の目的は、ライフライン管を引き込むことですが、今後将来にわたり揉めごとが起きないため、起こさないためにも、承諾書は作成・保管しておくべきものだと思います。
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1.いわゆる2項道路も、この場合の「私道」に該当するという理解でよろしいのでしょうか?
⇒この2項道路については、各役所に問い合わせてみると、丁寧に回答をしてくれます。
(持分があるととのことですので、私道の可能性が高いかと思います。)
2.この場合、仮に、当該私道の共有持分を自分が持っていれば、自分以外の持分権者から掘削の承諾を得る必要はないのでしょうか?
⇒ここでは「権利」と「地権者の気持ち」にわけて、お話します。
権利としては、この2項道路の持分を所有しているとのことですので、ライフライン管を引くことについて、完全に妨害できる人はいないのですが、「地権者同士の気持ち」としてはいきなり業者が工事をすることは気持ちが良くないので、工事前の挨拶をして、そのときに一筆もらっておくことがよいかと思います。「覚書き」でかまいません。
これを行っておく意味とは、将来にわたって、一度、M・Jさんに対して、各地権者が承諾をしているとのことを記録に残せるため、所有地を相続したあとも、この覚書をしたことがあるという記録を残せることです。
効果は、万が一、2項道路の地権者が入れ替わり、いやがらせ、工事業者の工事妨害、自動車の移動をしないなどがおきたとき、この過去の書面を活用することもできるからです。
近隣と冷静にお付き合いができているうちに承諾書を作成しておけるとよりよいものです。
(ただし、公道の場合は承諾書は要りません)
3.掘削の承諾をすることにより、私道の所有者にデメリットはありますか?(私道の土地評価額が下がるなど)
⇒そのようなことはありません。
4.私道の所有者の承諾が得られない場合、承諾なしで掘削するとどうなりますか?
⇒持分がない場合は問題になりこともありますが、今回の場合、一時的に揉め事が起きるかもしれませんが権利を侵害しているわけではありません。
お互いの気持ちを害さないよう、丁寧な気遣いとして、事前に承諾関係を確立しておけることはよいことです。
ご参考になればと思います。
=大長伸吉=
補足
居住者の場合は問題は少ないのですが、新規に土地を購入して建物を建てる場合は、この私道の掘削書(および通行承諾書)を取得しておきたいものです。
評価・お礼
M・J さん
2012/06/19 20:48ご回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。