藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「生活エリアについて」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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地盤の弱い土地について

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2018/06/06 11:21

東海地方海抜0メートルの地域で、市のハザードマップでは液状化危険度も極めて高く、津波浸水予測では最大浸水深1~2メートルとなっている地域です。
上記のような土地に新築で家を建てるのはどうなのでしょうか?
私としては、100%安全な場所など無いことはわかっていますが、わざわざなぜそのような場所に、しかも新築で家を建てるのかが理解できません。
一番心配なのは、小さい子どもがいるのですが、浸水した場合すぐに外に出てお迎えに行くことはできないのではないかということです。ちなみに川のすぐとなりの土地です。
主人は実家がこの地域で土地もある為、私の話を聞き入れてくれません。
地面に対策をして補強すれば大丈夫、2階にいればいい、地震保険でなんとかなる、架空の話をされても..などと言われました。
それが正しいのでしょうか?

Kamyさん ( 東京都 / 女性 / 30歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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生活エリアについて

2018/06/19 14:21
( 5 .0)

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、そこにお住まいになるKamy様が、絶対に嫌だと
言い切れるほど、精神的に不安やストレスのかかることであれば、どんな対策を
講じるかという問題ではないかと存じます。

住めば都とは言いますが、Kamy様の不安要素が「近い将来起こる」「いつ起きても
不思議ではない」といった扱いの地震についてですので、慣れるという類では
無いかと思います。

また、莫大な費用を掛け、自宅の構造を津波や液状化に対応したとしても、
災害時に必ずしもその自宅にいるとは限りません。
お子様のご心配をされていますが、その場所に住むということは、幼稚園や
小中学校、友達の自宅、遊び場となる公園など、生活圏内で同様のリスクが
あるということです。
どんなに地盤改良しても、5階建ての鉄骨鉄筋ビルを建てても、保険を手厚くしても
災害時に他の場所にいれば守り切れないのは確かです。

居住をしてからそのことに気付いた時の不安や、日々積み重なるストレスを
考えれば、もう一度、ご主人様と良く話し合う必要を感じます。


また、お話し合いにはご主人が気にするような事項の、ネガティブな情報も
集めておくと説得し易いかと思います。
例えば、液状化や津波には楽観的でも、お化けは苦手で神経質な方であれば
大島てるなどの事件事故サイトの情報で近場をチェックしてみたり、
法務局で旧土地台帳などを取得すると、明治時代は墓場や処刑場だった
ことが分かることもあります。
心霊スポットとしての噂話を集めてみても、嫌がる人は嫌がります。
http://www.oshimaland.co.jp/


他には事故発生マップや犯罪発生マップ、不審者情報なども警視庁の
サイトからご覧になれます。
事故は同じ場所で多発する傾向がありますし、犯罪も種類別であるので、
土地の近隣に事故多発ポイントが集中しているようであれば、
お子様のことを考えていただく切っ掛けになるかもしれません。
車好きなどの趣味があれば、車上ねらいの犯罪が色濃くあるエリアは
避けたくなるかもしれません。
http://www2.wagmap.jp/jouhomap/Portal
http://www.ananmap.com/home.php
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/jikomap/jikomap.htm


近隣に高い建物が建つ予定などあれば、わざわざ日当たりが悪くなる
土地に住むことも、考え直してもらえるかもしれません。
https://www.kensetsu-databank.co.jp/
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/sai-kai.htm
http://www.eonet.ne.jp/~building-pc/tokyo-kensetu/tokyo-ing-menu.htm


一部では東京タワーより低いところを飛行機が飛ぶという新航路もあります。
騒音もさることながら、ご主人が怖いと感じる可能性もあります。
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/international/new.html


こういった別要因での説得を試みたり、ご主人が頭の上がらないような人を
味方につけて間に入ってもらい、三者で優位に話をすすめるなど、Kamy様の
思いの切実さをしっかり伝えることと合わせて、説得のための工夫や準備も
必要かと感じます。



本来、住宅探しは楽しいものです。しかし、一緒に住む家族の考え方や好みに
ズレがある場合、しっかり話し合い、またご自身も相手方の考えを尊重する姿勢は
住居探しにはとても重要です。
Kamy様の思いが尊重され、お子様も含め一緒に生活する家族の場所探しが、
良い方向に進むためのアドバイスとなれば幸いです。

以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

評価・お礼

Kamy さん

2018/06/21 11:11

藤森様はじめまして。
丁寧にご回答くださりありがとうございます。
大変参考になりました。家にどのような対策をしても常に家にいる訳ではないのですよね。
ご回答いただいた他のネガティブな要素がないかどうかも調べて、併せて主人とよく相談したいと思います。
主人の意向を真っ向から否定することなく交渉し、うまくまとまればいいのですが..この話題についてはほとんど私の話を聞いてもらえないので、まずは話を聞いてもらうように、なんとか頑張りたいと思います。
本当にありがとうございました。

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