藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「不動産の名義変更について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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旦那名義の家 名義変更

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2017/09/08 22:46

旦那は20歳のころに戸建てを2000万程で購入しました。ちなみに土地は借地だそうです。
23の時に結婚して私たち家族は賃貸での暮らしで、今は旦那の母・姉・妹が暮らしています。犬や猫もいて引っ越しもさせられない状態で我慢してきました。
でも、現実的に考えてやはり家を購入したいと思うようになりました。
そこで、名義変更をしたいと色々調べてはきましたが中々理解できずです。難しいとはわかっていますが分かりやすく知恵をお貸しいただければと思い投稿させていただきました。よろしくお願いします。

なつかさん ( 神奈川県 / 女性 / 27歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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不動産の名義変更について

2017/09/09 18:27

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、状況についての細部にわたる確認や精査が
必要となりますので、ある程度こちらで仮定した状況での回答となります。

私の方で想定している状況としましては、以下のようなものかと考えております。

・ご主人様が購入されたご年齢が20歳とのことから住宅ローンでの購入
・土地の所有者(地主)は現在住んでいる親族ではなく第三者の方
・現在住んでいる親族(ご主人の母・姉・妹)は家賃を支払っている訳ではない
・なつか様は、現在の住人(ご主人の母・姉・妹)に名義変更し、住宅ローンの支払い
 などを住人自身で行ってほしい
・なつか様とご主人は、ご自身たちの住まいを新たに購入したい


もしこの状況で、なつか様の意向にそった状況にするとすれば、現在の住人
(ご主人の母・姉・妹)への単なる名義変更でなく、若干クリアしなくてはいけない
条件がありますが、現在の住人か若しくはまったくの第三者へ売却することが
望ましいかと思います。

まず、住宅ローンは大抵35年で組みますので、すべて返し終わっていないと
考えられます。
住宅ローンが残っていても名義の変更は民法上できますが、銀行からお金を借りた再、
その契約書には「名義を変更するときは、銀行の了承をもらってから」という旨の
条文があると思われます。
この銀行の了承に関しては、相談に行きますと大方は名義変更の了承はもらえません。
しかし、先程もご説明しました通り名義変更は民法上できますので、仮に銀行に相談せず
名義変更登記をしようと思えば、登記上はできてしまいます。
但し、これは銀行とご主人様との間でお金を貸し借りする際にした契約を違反すること
になるので、銀行にバレれば一括返済などペナルティ的な話しになりかねませんし、
建物の所有者の名義が変わるだけで、お金を借りている人・返す義務がある人の名義が
変わるわけではありません。
お金を借りている人・返す義務がある人の名義まで変えようとすると、当然お金を貸して
いる銀行からの承諾が必要ですが、ご主人様だからこそ貸したのであって、その家に
住んでいれば誰でも良いという訳でもありませんから、この変更は難しいと思います。

つまり、建物を所有する名義は、購入資金を貸している銀行の了承がなくても登記上
変えることは可能だが、ローンを返す義務などは銀行の了承がなくてはご主人に残り、
また、勝手に名義変更したことがバレたらペナルティの可能性もあるということです。




そしてもうひとつ、建物の名義変更するのに了承が必要となるのが地主です。
土地は借地ということなので、土地の持ち主はご主人ではありません。
地主に土地を借りて、ご主人が所有する建物が建っているということです。

その土地を借りる際にも、「土地賃貸借契約」という契約がなされていると
思います。
その契約には、大概は借りる目的(木造2階建ての建築など)や、第三者に建物を
売る場合は地主の了承を得ることなどの条件があります。
地主としては、ご主人様だからこそ土地を貸して、そこに家を建て、住むことを
了承したのであって、どこの誰かわからない者が勝手に家を買った所有者だと言い
自分(地主)の土地の上に住み始めたり建築することまで了承した訳では有りません。

そういった契約条件を守らない場合は、土地を使う権利を解除されたりする条件も
あるはずです。
ちなみに、土地を借りる際の契約が居住目的だけであれば、その土地にご主人様以外の
人を住まわせる(ご主人名義の建物を賃貸する)時も地主の承諾がないといけない場合が
あります。 土地の借主のご主人以外が住んでいる状況が、地主にとっては契約違反と
言いたくなる状況でしたら注意が必要です。



今住んでいるご主人の親族に、家の名義だけでなく、土地を使う権利(借地権)や、
ローン返済をする義務まで変える場合には、土地を貸している地主の承諾、
購入するお金を貸している金融機関の承諾までが必要ということになります。

ローンの名義自体が変わらなければ、仮に現在の住人(ご主人の母・姉・妹)が
払ってくれたとしても、借りているのがご主人という状況は変わりませんから、
新たに借入れをしてなつか様との新居を購入するだけの余力が出るかは分かりません。
少なくても、まだ払い終わっていないローン分を考慮して審査される分、
借入れがない状態よりも厳しい内容が考えられます。


そういった観点から、家の名義だけを変更しても、なつか様の望む状況には
おそらくならないのではないかと思います。


現在の住人(ご主人の母・姉・妹)が支払うべき金額を支払い、かつ、ご主人様が
家のローンの支払い義務をなくし、新たに住宅ローンを組んで新居を購入する状況を
作る場合、冒頭で説明しました、現在の住人か若しくはまったくの第三者への売却が
現実的ではないかと思われます。


まったくの第三者への売却でクリアする条件としては
・ご主人様以外(母・姉・妹)に賃貸することの地主の承諾
・建物の所有権と土地を借りている権利を第三者へ売却することの地主の承諾
・現在の住人(母・姉・妹)と家のオーナーであるご主人様で、家を貸す賃貸借契約
・現在の住人(母・姉・妹)にそれなりの賃料を支払ってもらう
などとなります。

ローンの残債+地主からの承諾料以上の金額で売れれば、ローンの残りなどを
すべて支払うことができます。
名義についても、買った人が建物の所有者であり、土地の賃借人であり、
その人自身が購入時に借りたローンの名義人(支払い義務者)となります。
住人(母・姉・妹)は、賃料の支払先がご主人から買われた第三者となるということです。
この状態でしたら、今の家のことから離れ、新たにご自身が住む家のローンも組める
のではないかと思います。

もちろん、現在の住人(母・姉・妹)に、ローンの残債+地主からの承諾料以上の
借り入れが可能で、ご主人様から購入できるのであれば、クリアする条件が減り
尚現実的と思われます。


本来、適切なアドバイスには、その地域の相場やローンの残債、土地賃貸借の契約内容、
住人(母・姉・妹)の住んでる状況が賃貸借(優勝)か使用貸借(無償)か、ご主人の
現在のご年齢や健康状態・仕事の状況、借入れ可能な状況なのかどうか等々、
細かいところまで正確に把握しなければ、現実的な提案はできません。
あくまで状況をこちらで仮定した上での一つの案ですので、実際には
謄本、ローン契約、土地賃貸借契約などの必要書類を持参し、どのような
方向性がもっともなつか様の意向に沿った実現的な方法なのか、専門家に
相談の上でご検討下さい。

的を得ていない部分もあると思いますが、お役に立つアドバイスになれば幸いです。
以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

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