藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「土地の問題点について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
Q&A回答への評価:
4.5/394件
サービス:6件
Q&A:1,013件
コラム:319件
写真:3件
お気軽にお問い合わせください
03-5773-4111
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

土地購入後のトラブルについて

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2017/07/02 18:16

平成14年に不動産会社を介さずに、知人から土地(約65坪)を購入しました。ブロック塀がありましたが、現在売主(知人)が居住中の土地の一角を購入した為、ブロック塀はそのままでの売買となりました。この時は、後ほど撤去してもらえるものと思っていました。売買契約書には特にブロック塀に関する記載はありません。「この契約地域内の樹木、庭石その他(     )はそのまま保存し所有権移転登記完了と同時に乙(私)の所有となる。」と記載はありますが、ブロック塀とは書いてありません。この度、土地を売ろうとしたところ、1、ブロック塀を撤去しないと購入した土地へ入れない。撤去費用が100万円程かかる。2、水道が引かれておらず、新たに200万円程かかる。3、前面の道路が狭い為、セットバックをしなければならない。という問題が発生しました。1、2、3のすべてに関して、契約書には何も記載されておらず、口頭でも説明されておりません。1に関しては「売主は基本、更地にして引き渡すのが原則である」と聞きましたが、発生費用を売主に請求することは可能でしょうか?2に関しては重要事項説明義務違反に当たらないのでしょうか?同時に発生費用を売主に請求することは可能でしょうか?そして3に関しては、最近、売主に確認したところ「自分の家から水道を引き込んでも良い」と言われました。つまり水道管が売主の土地を跨ぐことになります。それは土地を他人に売る場合、トラブルの元になりますでしょうか?以上の件は、重要事項説明義務違反と思われますが、これを理由に契約の無効、または取り消しを主張することは可能でしょうか?

補足

藤森 哲也様(誤って新規投稿『お礼』したものを、こちらに補足で付け足します。)
丁寧なご回答、ありがとうございます。なかなか難しいとのことでがっかりですが、承知致しました。この土地は、夫の親が実家近くに後々家を造らせようとして、無理矢理購入させられたものです。売主は親の知り合い(ご近所さん)で、「土地の形が悪いので売りたかった」と言っており、買った当人よりも、親と売主との話し合いで勝手にまとまってしまいました。しかし、仕事の都合上、そこに家を造る予定はないので、15年経過してしまいましたが、売る決意をして不動産会社に相談に行きました。そこでいろいろと判明したので、売主に「ブロック塀の撤去費用を支払って欲しい」と言いに行ったところ、「ブロック塀も一緒に売ったんだ」ということを言われ、非常に憤慨しています。このことは親も聞いていません。聞いていれば買いません。個人間の売買では、このような理不尽な状況も追求出来ないのでしょうか?不動産会社を介さないことは恐ろしいことだと思いました。あまりにも大損をした為、今後、裁判にまで持ち込む考えでしたが、よく考えてみたいと思います。

まっくみーたんさん ( 茨城県 / 女性 / 47歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

1 good

土地の問題点について

2017/07/04 13:48
( 5 .0)

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、質問内容から細部の状況を把握しづらいこともあり、
不動産業者は仲介すら一切関与していない個人間の売買で、しかも居住用の建物建築を
目的に購入した土地ではないと仮定し回答致します。

また、耳障りの良い回答や質問者側に都合の良い内容で、今後の判断や選択を
間違って頂きたくはありませんので、耳の痛い厳しい内容も含まれた回答になりますが、
最後まで読んで頂ければと幸いと思います。


まず、不動産業者を介さない個人間売買の場合は、宅建業法の規定外となります。
重要事項説明は宅建業法35条で義務付けされているものなので、個人間売買とは
重要事項説明の義務がなく、契約書1枚だけの取引でも良いということになります。
そのことから重要事項説明違反(宅建業法35条)を追求することは難しいかと思います。
売主が問題点を知っていて、金銭を取る目的でウソや詐術を用いて売却した場合は、
詐欺の可能性など宅建業法と別の追及ができるかどうかの検証になります。


瑕疵の請求に関しては、購入目的が達せられない問題について請求できるようになります。
ちなみに、まっくみーたん様の購入目的はどういったものだったのでしょうか。
購入目的が何だったのかにもよってきますが、15年居住していない土地で、現在まで
不具合を感じない、瑕疵担保責任を請求する必要が生じてこなかった経緯をみますと、
購入目的を達成していないという見方や、瑕疵として扱われない可能性が高いです。

また、仮に瑕疵となる場合でも、請求できる期間には限りがあり、売主が宅建業者ですと
引渡しから2年、個人間では2~3ヶ月若しくは免責と設定していることが一般的です。
この契約にもそういった期限が設定されている可能性がありますし、仮に期限設定がない
ときは、瑕疵の発見から1年以内に請求できるという民法になりますが、これには、
10年を経過すると時効により請求できなくなる可能性が高いです。


尚、土地のみの取引に関しては、地域性にもよるかと思いますが、別に定めがない場合
現況のままでの引渡しが一般的です。
購入後のライフラインの配管費用や地盤調査、セットバックによる有効宅地面積の減少も、
特別に定めた契約条件などなければ、買った側の負担や容認の範疇となります。
その為、土地のみの購入には、建築・居住が目的であれば、そういった費用負担を予見した
資金計画や、有効宅地の減少を考慮したプランの精査、車両を含めた敷地内へ出入りの
障害物の確認などをしっかり行う必要があり、撤去が必要であれば其れを契約条件に
盛り込んだりという調整が重要になります。
「売主は基本、更地にして引き渡すのが原則」というも、地域の慣習としての見解であると
思われますし、残置物を現況のまま引渡しという土地取引も当然にあります。
都内の個人間売買では、現況有姿での引渡しが一般的な印象です。
そういった残置物や工作物の撤去をどうするかは契約条件次第となり、定めがなければ、
その他の契約内容から解釈されたり、撤去など行わず現況有姿ので引渡しと、特に今回の
契約内容は解釈されるかもしれません。
費用を売主に請求することは可能と言いますか自由なのですが、売主に負担する義務が
あるかどうかは別の話しになり、難しい可能性は高い印象です。


売却を考え、短所と思われるポイントへの対応についての質問と思いますので、単に
近隣関係を悪くするかもしれない請求であれば、今後の売却を視野に入れて控えた方が
反米活動には得策な選択と感じます。

水道管は引き込み工事をできた場合でも、売主(第三者)の敷地を跨ぐとのことですが、
そういった配管経路で敷設している住宅もあります。
問題になるとすれば、将来、敷地内の利用を断られる可能性です。
これに関しては、最低限「合意書」や「覚書」といった取決めをしておくことを
お勧めします。
また、その内容での注意点に、配管の交換や修理に必要な範囲で掘削等を行うことの
了承も付け、甲乙両者に対して第三者へ譲渡等する際の継承義務をつけることも重要です。



このように、物件の状況からトラブルのケースを予見できれば、その障害やリスクを
解消する方法を提案することは可能です。

境界塀に関しても、出入に必要な部分を、こちら側(まっくみーたん様から購入する
買主含む)の負担で解体撤去することを領してもらう「合意書」や「覚書」は、
知人の方と取交せるのではないかと感じます。
敷地への出入りを可能にしたいという常識的な話ですし、今すぐ売主(知人)負担で
という話しでもないの、頼み方次第では了承していただけることではないでしょうか。

土地を売却する際、瑕疵担保責任は免責にしても、知っていて言わなかったことは
逃れられ責任となりかねませんから、必要な説明は絶対に行うことをお勧めしますが、
水道の引込み費用を具体的に見積もることまでは、特別な取決めなどなければ
まっくみーたん様の義務ではありません。


「自分の家から水道を引き込んでも良い」という売主側の申出は、関係性や人間性は
良好な印象があります。
通らない可能性が高い主張で良好な関係性を壊すよりは、今度購入する方が、
費用は掛かるが水道を引くこともできるし塀も撤去する了承のある状態、
水道に関しては隣地(知人)と共有で工事負担の少ない選択肢も取決めてある状態
となれば、現況有姿での引渡しが一般的な土地売買としては、条件を整備して販売している
という、売主や近隣関係にとても良い印象があります。

塀は所有者や設置位置(越境を含む)によっては撤去を要求できる立場にあるかも
しれませんが、状況によっては撤去すら出来ない、させてもらえない立場である
可能性も十分あります。
ライフラインも隣地の協力が有るか無いかは金額の問題だけでなく、近隣関係への
印象も変わってきます。

仲介業として販売する側の立場からしますと、そういった生活に必要な状況を整備
できない(了承がない又は貰えない)状態で、かつ隣地の方とモメてしまっている
状況というのは、先の良い状態と比べかなり売りづらい案件となります。
特に、居住目的で物件を探している方には、近隣との関係性・隣地の人間性は非常に
重要視されるポイントの一つです。

同じ物件でも、物件の状況・近隣関係等の状態・売主の姿勢によって、販売活動の
善し悪しが大きく変わります。



隣地の方で、整備が必要な権利関係先が知人であるということは、売却に際し
まっくみーたん様の強みとなるポイントです。

法的にも予算的にも、出来ること出来ないことを正確に把握し、まっくみーたん様の
置かれた状況で、もっとも可能性と利益ある選択の参考にして頂けたら幸いです。

以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

評価・お礼

まっくみーたん さん

2017/07/07 11:24

藤森哲也様

大変参考になりました。よく考えてみたいと思います。ありがとうございました。
数日前にお礼を書いたのですが、誤って新規投稿欄に書いてしまいました。申し訳ありません。

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真