藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「手付解除の際の仲介手数料について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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手付解除の際の仲介手数料について

住宅・不動産 不動産売買 2017/01/22 10:31

相談させてください。

中古物件をA不動産にて購入しました。
売主:個人
仲介:A不動産
買主:我々
にて、売買契約を締結しました。

契約後、こちらの都合で解約することになり
手付解除をすることになりました。

手付金の放棄と一緒に
仲介手数料全額を支払いを要求されました。

契約は成立しているので仲介手数料が発生するのは分かるのですが、途中解約で成就していないので、減額の相談しました。

本社に相談すると言ってくれましたが
過去の事例は全員払っている旨を伝えられました。

現時点では回答待ちの状態です。
全額を払わなければならないのでしょうか?

一般媒介契約書には
(報酬の請求)
 乙(不動産)の媒介によって目的物件の売買又は交換の契約が成立したときは、乙は、甲(私)に対して、報酬を請求することができます。ただし、売買又は交換の契約が停止条件付契約として成立したときは、乙は、その条件が成就した場合にのみ報酬を請求することができます。
2 前項の報酬の額は、国土交通省告示に定める限度額の範囲内で、甲乙協議の上、定めます。 

(報酬の受領の時期)
 乙は、宅地建物取引業第37条に定める書面を作成し、これを成立した契約の当事者に交付した後でなければ、前条第1項の報酬(以下「約定報酬」といいます)を受領することができません。
2 目的物件の売買又は交換の契約が、代金又は交換差金についての融資の不成立を解除条件として締結された後、融資の不成立が確定した場合、又は融資が不成立のときは甲が契約を解除できるものとして締結された後、融資の不成立が確定し、これを理由ときて甲が契約を解除した場合は、乙は、甲に、受領した約定報酬の全額を遅滞なく返還しなければなりません。ただし、これに対しては、利息は付さないこととします。

と記載はありますが、手付解除の際の対応は特に記載がないように思います。

よろしくお願いします。

bch0825さん ( 愛知県 / 女性 / 28歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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手付解除の際の仲介手数料について

2017/01/22 15:33
( 4 .0)

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。

ご質問いただきました件ですが、拝見した内容からですと、契約が成立した時点で

bch0825様には支払い義務が生じております。


一般媒介契約の内容についても、よくある一般的な内容で、途中解約(違約や手付放棄)が

あったとしても、契約が成立した時点で媒介の仕事を果たしていると解釈されます。


また、解約の申出が仮に相手方からであっとしても、売主買主の両者に仲介業者への

支払いが原則です。

売買契約や、売主と仲介の媒介契約などで、「他方からの解除だったときは、

仲介への報酬は支払わない」と取決めておかないと、bch0825様(買主)都合の解約でも

売主にまで支払い義務が生じているということです。


そういった別の取決めがない場合、手付金などより少ない約定金額(仲介への報酬金額)

にしておかないと、こういった際、契約解約をされた方まで損がでてしまうので、

本来は仲介への報酬金額を考慮して手付金額にも注意を払う必要があります。






但し、実際に契約が解除されても、報酬を全額または一部でも頂くがどうかは

受ける側の仲介業者の対応によります。

当社も不動産売買仲介がメインで、買主様の都合で解約するケースもございますが、

全額頂く事のほうが少ないです。



「過去の事例は全員払っている」という話が本当かどうかは分りかねますが、

そう思わせておいて減額後一部だけの請求なら、良心的な印象になるでしょうし、

引き続きbch0825様の物件探しの手伝い(媒介)依頼を受け、再度気に入った物件が

見付かった時の新たな売買契約の報酬金受領も、貰いやすい立場になるかと思います。

そういった仲介側の営業手法であれば、今回の報酬約定金額の減額は十分あると

思われます。





尚、「停止条件付契約は、その条件が成就した場合にのみ報酬請求できる」とは、

○○までに○○のような状況が整ったら、締結した契約を有効なものとして履行する

と言ったような、契約時点では契約効果が停止している条件の場合です。

この条件が成就して、はじめて契約に効果が生じ報酬を請求できる「契約が成立した時点」

となります。


締結時から効果のある契約でも、○○ができなければ解除という「解除条件」とは、

契約の有効となる時期(仲介が報酬を請求できる時期)に違いがあります。


手付金を放棄することでの契約解除は、解除権があるということの説明なので、

手付解除した際は報酬も支払わない等の、原則を変える取決めが特段ない場合、

原則通り支払い義務が生じているということになります。







bch0825様に一切の費用負担が掛からない状態で契約解除できる可能性があるすれば、

ローン特約による白紙解約です。


質問では、媒介契約で「融資の不成立が確定し、これを理由として契約を解除した場合」の

下りがありますが、ローン特約の内容は不動産の売買契約書に明記してあるはずです。


bch0825様が、物件購入資金を住宅ローン利用で用意する予定でしたら、売買契約書に

ローン特約が設定されていると思います。(稀にローン特約なしとしている場合も有)


「ローン特約」では、融資申込金融機関、融資金額、融資が承認されるまでの期間、

融資が承認されなかった場合の対応策などを明記してあるはずです。



つまり、何時までに条件通りの融資の承認が出なければ、契約は白紙解約として、

売主に払った手付金や仲介への報酬もなしに出来るというものです。



金融機関の審査が長引き、設定した期日を越えることはよくあります。

その都度、ローン特約の期日の延長を合意書で取交す等するのですが、

解約したければ、その時点で白紙解釈ができるということです。

融資金額が減額になっての融資承認も、自己資金を増加せずに解約を選択

することができます。

万一こういった状況であれば、不要な負担なく解約ができる可能性がありますので、

契約内容や解除に関する条件を、第三者のプロも含め見直してみては如何でしょう。



ちなみに、ローン特約に関する注意点として、「本契約を解除します」 という

「解除条件型」(自動的に解除) と、「買主は本契約を解除することができます」

という 「解除権留保型」(買主が解除権を行使して解除)とのふたつのパターンがあり、

後者は、解約可能な期日内に解約の意思表示などを行っていかないと、ローン特約の

解除権がなくなってしまう場合があるので注意が必要です。


また、現在もローンの審査中や申込み前などの段階で、契約を壊す目的で

申込みや必要書類の提出を遅らせたりと、ローン特約を悪用した契約の解除は、

適用できないどころかペナルティまで課せられる可能性もあります。

ローン審査に通る為や、逆に契約壊しに審査で否決される為(今回のケース)など、

目的はどうあれウソの申告(勤務先、職種、勤続年数、年収、借入れや金融事故)で

ローン審査が通らなかった場合でも、解除できない場合もあるので、「実は会社を

辞めるつもりでいる」などの不安要素を金融機関に与えての融資否決も含め、

意図的に融資を否決させ契約解除をしようとすることは、リスクがあることに

注意して下さい。




先にも少し説明しましたが、業者としては今回限りでなく、引き続き家探しを

続けるようであれば、その際の仲介手数料も頂けた方が利益になります。


次回も引き続き御社で探すことを条件に、または業者側に安心してもらう為、

一般媒介でなく、購入(家探し)の専任媒介契約などを条件に、今回の約定額の

減額または免除などを提案・交渉してみては如何でしょう。




bch0825様にとってベストな交渉と、実質、有益な状況の実現、

また、精神的なストレスの軽減に役立つアドバイスとなれば

幸いです。



以上、ご参考になりましたでしょうか。

アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

評価・お礼

bch0825 さん

2017/01/24 12:45

はじめまして。
早速のご回答ありがとうございます。

ネットでの評価がよくない不動産会社なので
全額請求される可能性が大きいです…

ローン特約は、銀行に相談しに行ったところ、ほぼ100%本審査通ると言われ、可能性としてはないため、手付解除に至ったという現状です。
家の購入自体をしばらくやめるので、購入(家探し)の専任媒介契約は締結できそうにありません。

不動産会社とひたすら交渉するしかなさそうですね。
ありがとうございました。

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