対象:会計・経理
自計化の監査の仕方について教えてください
税理士事務所で勤務している新人職員です。
顧問先が紙の帳面を書いている場合には、監査がしやすいのですが、
パソコンで入力をしている場合には、監査がやりにくくて困っています。
現金、預金、売上、仕入はそれぞれの元帳を見て監査すればいいでしょう。しかし、
この4つに関係のない仕訳がある場合には、元帳を見ていくというやり方は解りにくいのではないでしょうか?
チェックしていない仕訳、監査漏れが出てしまうような気がします。
それが心配で困っています。
皆さんは、自計化ソフトの監査はどうやってされてるんですか?
工夫されてることや、良いやり方があれば教えていただけませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
matsumoto7さん ( 熊本県 / 男性 / 29歳 )
回答:3件
松原 寛樹
経営コンサルタント
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仕訳データをダウンロードしてもらい送っていただいてはいかがでしょう。
株式会社マネジメントソリューション松原と申します。
以前、記帳代行会社に勤めていたことがあり、お客様の経理データを市販の会計ソフトに入力し、決算時に税理士事務所に経理データをお送りしていた経験がございます。
その時は、税理士事務所もいくつかの市販の会計ソフトを持っていたので、元帳を紙に出さずに、ソフト上でチェックをして、記帳代行会社に修正仕訳を求めてきていました。
もし、貴事務所が、顧問先と同じソフトを持っていないようでしたら、顧問先にお願いして、仕訳データなどの元帳データをエクセルにエクスポートしてもらって、送っていただくことがよいのではないでしょうか。
(市販の会計ソフトであれば、ほぼ仕訳データをエクセルにエクスポートできます。)
また、最近は、SaaS・ASP型の会計ソフトというものがありまして、顧問先と税理士事務所もしくは記帳代行会社が同時に会計ソフトにアクセスでき、会計データのチェックを双方でできるようになっているものを利用しているところもあります。
補足
弊社では、会計ソフト、SaaS・ASP型会計ソフトを扱っておりますので、導入及び使い方などでご相談がございましたらお気軽にお声掛けください。
http://www.msol.jp/
舛田 義行
税理士
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BS項目確認が最重要
はじめまして税理士の舛田と申します。当法人でも自計化率向上に力を注いでおりますので当法人でのお話をさせていただきます。
前提1)毎月お客様のもとへ巡回監査で訪問の場合(当法人指定の会計ソフトを使用)。
当たり前のお話だと思いますがBS項目の残高検証作業につきます。現金から始まり資産勘定を監査し、負債勘定を画面で監査してゆきます。この時必ず根拠資料つまり預金通帳、現金出納帳、売掛台帳、手形帳、買掛金台帳、振替仕訳帳、給与明細、返済表、各種契約書、証憑書等と照合・処理の適正確認いたします。(根拠資料がなければ仕訳はきれないはずですから)。消費税課税事業者であれば消費税処理につき損益科目を全て確認します。現金・預金の中身を監査すればほぼ8割くらいの監査は終了するのではないでしょうか?また別紙に資産負債勘定の残高を必ず内訳付きで手書きで記載して監査しております。残高検証をする意識を職員に持たせるためです。
前提2)遠方のお客様で毎月訪問できない場合(会計ソフトも当法人使用ソフトと相違)。
毎月お客様よりT/Bと仕訳帳を紙で送ってもらう場合とエクセル切り出ししたデータを送ってもらうパターンの2種類あります。エクセル切り出しの場合には仕訳帳にフィルタをかけて監査したりして工夫しています。
評価・お礼
matsumoto7さん
ご回答ありがとうございます。
>別紙に資産負債勘定の残高を必ず内訳付きで手書きで記載して監査しております。残高検証をする意識を職員に持たせるためです。
大変参考になります。私も行いたいと思います。
再質問が一つあるのですが、先生は前提1)の場合には、仕訳帳は印刷されないのですか?
私は監査漏れが心配で、仕訳帳を必ず印刷しています。効率が悪いような気がして入るのですが。
先生はどの様にお考えになられますでしょうか?
お忙しいとは思いますが、ご回答の程よろしくお願いいたします。
荒添 美穂
ITコンサルタント
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手順に目を向けましょう
システム監査人協会九州支部副支部長&公認システム監査人の荒添です。
ご質問は、
会計がシステム化されている場合の監査の仕方についてかと思います。
大きく3つの指針に分けてご回答申し上げます。
1.プロフェッショナルになる場合
システム監査人の中でも、専門監査人資格というものがございます。
会計システム専門監査人が、ご質問の業務に精通する資格と思います。
資格をお取りにならなくとも、資格取得カリキュラムにお目通し頂け
ますと、かなり、お役に立つのでは・・・
2.IT業務処理統制(※)から問題にする場合
※(会計のシステムの内容や保守)
システムは、その中身よりも、3で述べるシステムへ入力する原票や
入力方法、チェック方法などの運用の不適からおかしくなる場合や、
システムのバックアップや更新のミス、データの管理不適から壊れる
場合の方が、圧倒的に多くなります。
ここの正当性を監査するのがIT業務処理統制です。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/tousei/20070306/263959/に
一般的な知識が紹介されています。
また、システム監査人協会でも、このあたりのセミナーを実施したりして
おります。(終了分)http://www.saaj.or.jp/kenkyu/naibuseminar13.html
3.運用に着目した監査
どのようなシステムを利用されているかにもよりますが、
パッケージ等の場合は、そのシステムの仕様から監査されるのは、
専門家でないと難しいでしょうし、パッケージの良しあしを監査する
よりも、その運用形式に着目されるのが良いかと思います。
紙ベースの監査と同様の、経理的な専門的見解に加え、
◆ どの証票から何を入力しているか
◆ 入力原票となる証票は、正確で妥当か
◆ どのように入力と原票のチェックをしているか
◆ 入力確定後の変更は、承認されたもので履歴を残すなど、手順に
沿って、正当に行われているか
を念頭に、監査を実施されてください。
ご不明点、詳細な回答へのご依頼がございましたら、またご質問ください。
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