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合同会社の設立 父を代表 税金関係

法人・ビジネス 会社設立 2020/09/20 17:07

現在自分が会社員、父が自営業(個人事業主)
父は別事業をしており年収もあります。
この度不動産投資で合同会社を立ち上げようと思いますが質問です。
自分の会社は副業禁止となります。

法人の代表を親にして役員報酬を0にして法人の売上は全て利益に。
実際には父は特に何もせず、実務は会社員の自分
・その場合、父の税金(住民税)や社会保険料、年金関係には影響ないか
・売上は法人の利益として全て計上するが、税金関係などは全て法人の利益から払うことはできるか。
・確定申告の際に、実務をしていない父が税務署から何か指摘を受けたりするか

父に迷惑をなるべくかけたくないです。
恐れ入りますが、ご教授ください。
ぜひ教えてください。宜しくお願い致します。

じょなさんさん ( 北海道 / 男性 / 26歳 )

回答:1件

小松 和弘 専門家

小松 和弘
経営コンサルタント

3 good

社会保険・税務面でお父様への影響が無いとは言い切れません。

2020/10/27 22:15 詳細リンク

じょなさんさん、ご相談ありがとうございます。
ご質問の趣旨は、合同会社を設立し、お父様に代表者になっていただいた場合に、お父様に対して税務上影響(特に悪い影響)があるのかが知りたいということですね。

まずは、合同会社について整理します。合同会社は比較的新しく設けられた会社の形態で「LLC(=Limited Liability Company)」とも称されます。同会社は出資者と経営者が一致している点が特徴です。出資者と経営者は分かれており、経営者が儲けた利益を出資者に分配するスタイルであることが、株式会社との大きな違いになります。
また、出資者(株主)の責任範囲は、拠出した出資金にとどまります(間接有限責任)。もし会社が倒産した場合、会社債権者等に対して出資金や企業が保有する資産の範囲内で責任を負えば済むというものです。合同会社は株式会社と比較すると簡易な仕組みであるため、じょなさんさんのような、不動産投資を営むサラリーマンから近年注目されています。
また、個人事業主と会社の代表者を兼任することは、業務が競合しない限り可能とされています。

>法人の代表を親にして役員報酬を0にして法人の売上は全て利益に。
役員報酬は「0円」(無報酬)にすることも可能です。
役員は雇用契約ではなく委任契約であり、労働基準法に定められる労働者には該当しないため、役員報酬をゼロにしても問題ありません。

>・その場合、父の税金(住民税)や社会保険料、年金関係には影響ないか
合同会社が会社として加入する保険には社会保険(健康保険・厚生年金保険)と労働保険(労災保険・雇用保険)の2種類があります。社会保険の加入義務がある事業所については健康保険法・厚生年金保険法で規定されており、以下のいずれかに該当すれば強制加入となります。
(1)国、地方公共団体、法人で常時従業員を使用する事業所
(2)個人事業主で法定16業種に該当し、かつ常時5人以上を雇用する事業所
法人の場合は(1)の通り、合同会社も含めて社会保険への加入義務が生じます。健康保険や厚生年金保険は、従業員だけでなく役員や業務執行社員である社長も加入の対象になります。
しかし、社長の報酬がゼロの場合は、役員報酬が低すぎて保険料額以下だと天引きできないため、仮に合同会社を設立して社会保険への加入申請を行っても、無報酬の場合は逆に年金事務所のほうから加入を断られる場合が多いです。つまり、役員報酬がゼロの場合、例外的に加入しなくてもよいことになります。
この場合、お父様は個人事業主として国民健康保険や日本年金機構が運営する国民年金に加入していることが必要になります。
しかし、(1)の通り、本来、法人には社会保険の加入義務があります。社会保険に未加入のままだと、会社側が従わずに加入しないままだと立入調査が行われる可能性がありますのでご留意ください。

(参考)
〇人を雇うときのルール(厚生労働)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/koyou_rule.html
〇合同会社を設立したときの社会保険への加入義務は?
https://meetsmore.com/services/incorporation-tax-accountant/media/51493

>・売上は法人の利益として全て計上するが、税金関係などは全て法人の利益から払うことはできるか。
合同会社では、主に以下の税金が発生します。税務上は、株式会社も合同会社も同じ法人税が課税され、取り扱いに変わりはありません。いずれも法人の利益から支払うことになります。
個人の納税額等を抑えることのみを考えれば、役員報酬はゼロ円とした方が支払うべき金額を小さくすることはできます。しかし一方で、役員報酬として支払わなかった分の資金が会社にそのまま「利益」として残るため、その分法人税などの法人としての税金を多く支払うことになります。
(主な税金の種類)
・法人税
・法人住民税
・法人事業税
・消費税等
・固定資産税

(参考)
〇国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5759.htm
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/houjinji.html#ho_02_02

>確定申告の際に、実務をしていない父が税務署から何か指摘を受けたりするか
事業を営む以上、税務調査を受ける可能性があります。税務調査の対象は事業者すべてであり、大企業も中小企業も個人事業主も調査対象です。そして、脱税の疑いなどがなくても調査が入る可能性があります。
税務調査が入ると、税務署の職員が会社や事務所を訪問し、納税申告が適切に行われているかどうかが調べられます。
そういった点から、お父様に何らかの負担が発生する可能性はゼロではありません。

(参考)
〇税務調査が来る頻度や確率
https://www.venture-support.biz/media/investigation/10537.html

合同会社の業務執行は、実態としてはじょなさんさんが行うことになると思います。
じょなさんさんが合同会社の社員になるのかについて言及はありませんが、もし社員でもなく、従業員でもない状態で業務執行を行う場合、万が一、社会保険の立ち入り調査や税務調査が行われた場合に問題になるおそれがあります。
また、業務により生じた利益を永久に内部留保として留めておくわけにはいかないと思いますが、役員報酬や給与として流出した時点で受け取った方の所得になります。そうすると、社会保険や税金が発生します。
近年、多くの企業で副業を容認する流れになっています。法制度もこれを後押ししています。平成30年1月には、モデル就業規則が改定され、労働者の遵守事項の「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という規定が削除され、副業・兼業について規定が新設されました(第14章第67条)。これにより、本業に支障を出さない限りは、副業をしやすい環境になりました。
一般的には、不動産投資は本業以外の会社に通勤する必要がなく、本業のお仕事への影響が出にくいと考えられます。また、家賃収入は副業としてでなく、資産運用としての「投資」とみなされ、不動産投資が副業の定義に当てはまらないと考えられるケースもあります。
お父様への影響を最も念頭に置いて考慮するのであれば、可能であれば、お勤めの会社へ交渉し、じょなさんさんも社員(経営者)として合同会社に関与することをおすすめします。

(参考)
〇副業・兼業(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html
〇事業としての不動産貸付けとの区分(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1373.htm

出資金
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