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対象:経営コンサルティング

塾経営の経費計算などについて

法人・ビジネス 経営コンサルティング 2019/03/06 18:14

塾で働いている従業員です。1回(1時間)の授業でスタッフ1名、生徒が1名~6名まで来ます。また人数によってはスタッフ2名、生徒が10名まで来ます。最近売り上げが伸び悩んでおり、経営者から売上経費分析をするように言われました。月々の売り上げ、経費(人件費、光熱費、家賃その他)から利益率は出しました。ただ、1回(1時間)の授業で生徒が何人集まれば、売上が経費を上回るかという計算がわかりません。その他、何か分析をすべき点など教えていただければ助かります。周りに聞く人もおらず、どうか宜しくお願いいたします。

rinngoさん ( 北海道 / 女性 / 38歳 )

回答:1件

小松 和弘 専門家

小松 和弘
経営コンサルタント

2 good

損益分岐点を明確にしましょう

2019/04/30 21:01 詳細リンク
(5.0)

rinngoさん、こんにちは。
1回の授業で生徒が何名来れば売上(収入)が経費を上回るのか、つまり利益がでるのか?
また、そのほかに分析すべき点は?というご質問ですね。

利益が出る分岐点を『損益分岐点』と言い、今回は下記2点について回答します。

1.損益分岐点を明確にする
2.利益を出すために分析すべきこと

1.損益分岐点を明確にする
「損益分岐点」を考えるにあたっては、収入、経費を明確にする必要があります。
収入については、下記の情報を整理します。
・生徒一人あたりの月謝(単価)
・生徒数

今回の質問内容から生徒数は1名~10名とのことでしたので、まずは1か月でどの程度の収入があるかを計算します。仮に、生徒一人当たりの月謝が2万円、生徒数が10名とすると収入は2万円×10名=20万円となります。

経費については、生徒がゼロ(売上(収入)がゼロ)でも発生する「固定費」と、生徒数(売上)に応じて変わる(変えることができる)「変動費」があります。
固定費の例としては、家賃(テナントの賃料)、光熱費、人件費(正社員講師の給与)、機材(コピー機・パソコン等)のリース料等々があり、塾経営の経費の大部分を占めます。
仮に、家賃:6万円、光熱費:1万円、人件費:15万円、機材のリース料:1万円、とすると、売上に関わらず合計23万円の費用が必ず発生し、23万円以上の収入がないと塾経営は赤字となります。もし収入額が先述の20万円であれば3万円の赤字となり、黒字化させるためには、生徒数を2名(2名×2万円=4万円)増やすことが必要です。
さらに変動費としては、アルバイトのアルバイト代、広告宣伝費等々があります。こちらは、売上に応じて変わる(変えることができる)費用ですので、収入が固定費を下回っている場合は変動費は極力抑えたほうが望ましいでしょう。ただし、広告宣伝費等は生徒数を増やすための先行投資的な意味合いもあるため、こちらは状況に応じて支出することになります。仮にチラシ広告等の広告宣伝費が3万円/月かかるとすると固定費の23万円+3万円=26万円の費用が毎月かかります。
利益を出すためには26万円÷2万円(一人当たり月謝)=13名以上の生徒数が必要となります。広告宣伝費は「3万円の広告をうつと生徒が1人増える」というようにできれば望ましいでしょう。

上記のようにrinngoさんの塾に応じた収入と経費を算出します。その上で損益分岐点を明確にし、一人当たりの単価から何人の生徒を集めなければならないかを計算することをお勧めします。

【ご参考】損益分岐点の計算方法と経営改善に向けた活用方法(J-Net21)
http://j-net21.smrj.go.jp/well/qa/entry/Q0240.html


2.利益を出すために分析すべきこと
次に利益を出すために分析すべきことについてコメントします。利益を出すためには、「収入を上げる」、「経費を下げる」の2点です。
「収入を上げる」には、
・生徒の単価を上げる
・生徒数・授業数を増やす
のいずれかが必要です。

「生徒の単価を上げる」一例として、通常の授業のほかに夏期・冬期・春期の学校が長期休みの時に
特別講習を行い、これにより通常の月謝とは別の収入が確保できます。また、「生徒数・授業数を増やす」ためには、入塾者数を増やしつつも退塾者数を減らすことが必要です。例えば『指導の質の向上を通じ、生徒の成績を上げること』を実現できれば、親同士のコミュニティーによる口コミで塾の評価を広めてもらい、生徒の集客効果も期待できます。また、先述のように夏期・冬期・特別対策の集中コースや英語・数学等の単元別の対策講座等々を追加開催して授業数を増やす、が考えらえます。

一方「経費を下げる」ためには、費用の中で大きな割合を占める固定費を下げることが重要です。
人件費は大きな割合を占めますが、サービス品質そのものに大きな影響を与えますので、人件費を削ることは難しいと考えられます。次に大きい費用は家賃です。家賃は駅前だと高くなりますので、駅から少し離れた住宅街等の方が家賃を抑えられる可能性があります。広告費も生徒数を増やすためには必要なコストです。ただ、先述のように「指導の質の向上を通じ、生徒の成績を向上させる」ことができれば親同士の口コミ効果が期待できます。それによりチラシ等の広告費を抑えることもできるでしょう。
利益を出すためには、上記の通り『収入を上げつつ、いかに経費を抑えていくか』がポイントと
なります。rinngoさんの塾経営の現状を踏まえ、上記のような観点で分析することをお勧めします。

以上、今回は
1.損益分岐点の考え方
2.利益を出すために分析すべきこと
の2点について回答させて頂きました。

rinngoさん、の今後の益々のご活躍を祈念しております。

損益分岐点
変動費
利益
固定費
経費

評価・お礼

rinngoさん

2019/05/09 10:41

丁寧にご回答いただきまして、大変感謝申し上げます。アドバイスを元に、分析してみます。また、質問させていただくかと思いますがその際は宜しくお願いいたします。

小松 和弘

2019/05/09 13:44

ご評価ありがとうございました。
不明点等ありましたらご連絡ください。

回答専門家

小松 和弘
小松 和弘
(東京都 / 経営コンサルタント)
ホットネット株式会社 代表取締役
03-6685-6749
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