地方工務店の坪単価について

コロナさんこんいちは。大阪で設計事務所をしています福味と申します。

偶然にも同規模・同仕様で太陽光発電を行う家を現在設計しています。
予算は、設計費160万円、工事が解体・外構・建物本体込で２１００万円（消費税込み）の価格です。特定の工務店はまだ決めておりませんが、概算見積もりを複数社に取りましたところ、想定内に納まる工務店さんが２社ありました。
設計事務所の仕事は設計するだけでなく、現場監理するだけでもなく、企画から竣工に至るまでの様々なお施主様のアドバイザーとなります。

坪単価７０万円以上になるモノなのかどうかは当初のプランニングに掛かります。建築主様の意向に沿って、予算を鑑みながらどれだけ快適な家を実現出来るのかに掛かるのです。
建物予算の尺度として坪単価が存在しますが、坪単価はあくまでも出来上がった建物の総費用を延べ坪で割った過去の結果でしかありません。
これから作る建物を坪単価で想定する事自体無理があり正確ではないのです。

現在の間取り自体に不満は無いとの事ですが、値段が合わない事自体がその間取りの欠点と云う事です。

文面を拝読して、設計事務所の介在の様子がうかがえないのですが、設計事務所にご相談されては如何でしょう。「某工務店の家を拝見してこう言うところが気に入った。これだけの予算で実現可能か」と相談されれば予算も踏まえた具体案を出してくれるはずです。

横浜の設計事務所です。
家の価値は坪単価では判断できません。内容は当然造る材料や手間に反映します。
内容次第で坪100万でも安いと言われる場合もあれば、あの内容じゃ坪50万だって高い！ってなる場合もあります。

例えばこのような例え話で考えてみます。
Ａさんという奥様のご家庭である晩に鍋をすることになったとします。
そこで近所のスーパーで買い物をするのですが、Ａさん以外にお父さんと息子がついてきてそれぞれで具材を考えることになりました。
そして30分後に三つの買い物かごが並びました。

面倒がりの息子のかごにはアルミ鍋にラップされた鍋セットが人数分入ってます（笑）
肉好きのお父さんのかごにはセールものの野菜が何種類かと高級国産牛の肉がどっさり入ってます。
奥様は家族の健康を考えた季節の野菜が何種類も入って、あとは赤身の牛肉と美味しい出汁が出そうな魚介類、最後に自分が食べたかった白子が入ってます。

レジに持っていけば金額が出ますね。人数分でそれを割れば一人あたり単価も出ます。
これを単価で比較して意味があるでしょうか？

もし奥様チョイスで予算オーバーだったら、最後の白子を涙をのんでやめるとか鮭に変えるとかして調整しますよね。
他のスーパーにいけば同じような内容でも多少安くなる場合もあります。
有機野菜を扱ってるような個人商店に行けば値段は少し高めでも味にも体にも良さそうなチョイスになるかもしれません。

鍋でしたら一晩の話ですが家は何十年というスパンのお話になります。
家は使い捨てではなく売れる価値を考える時代ですし、住環境は健康に密接に結びつきます。
健康こそがもっとも重要な資産です。健康を損なえば医療費が出ていくばかりではなく収入にも影響します。家族関係にも大きな影響あるでしょう。
どの選択にするかは個人の価値観や目論見ですが、比較するには単なる坪単価以上にたくさんのファクターを考える必要があるのです。