対象:子供の教育・受験
2月初めにも「進路に迷う息子」という内容で質問させて頂きました。同じ様な内容ですがよろしくお願い致します。
双子の父親です。この春、双子が揃って大学に進学しました。世間的には「おめでとう」です。
娘は自らの意思で志望大学を選択しましたが、息子は親主導で大学を選び、不本意の様子でしたが、自分で意思決定が出来ないため、仕方なく、唯一合格した地元の大学に進学する事になりました。自宅からの通学も可能ですが、寮に入る事にしました。今日は新入生を対象にしたオリエンテーションがあったらしいのですが、初日からいきなり「おもしろくない」との感想です。まだ授業も始まっておらず、これから様々な経験を積んで、充実した大学生活を送って欲しい、親としてはそう願うばかりなのです。学生によっては他の大学へ編入する人もあるし、途中で退学する人もいると思います。これからどういう方向に進んでいくか、自分の意思で決めて欲しいのです。親としては見守るしかないのでしょうか? 私が気がかりなのは、父親の私自身が、今まで職業を数回変わっており、気持ちがブレない、自信に満ちた生きざまを子供に示してなかったため、その悪い影響が息子に「受け継がれた」のではないかと不安で、よく眠れないのです。今後、息子とどのように接したらいいものか、アドバイスをお願い致します。
らじこさん ( 山形県 / 男性 / 57歳 )
回答:1件
親の意識が子供に反映されておられます
親にコンプレックスが有ったりして子供に罪悪感を持つと、その意識を確認させられる様な現実を呼び込みます。親が子供を信じ切れないのは、実はお子さんではなく「親自身が自分を信じ切れない」から、それが息子さんに投影され反映されてしまわれるのだと思います。
これは私の見解ですが、親子であってもそれぞれ違う人格と性格を持っているのですから、親が憶測で思う様に子供が感じているかどうかは、実は親子であっても分かりません。
息子さんが「自分で決められなくなった」由来・理由というのが必ずあるはずです。
本当は親が子供に対して「子供がこうなったのは、自分のせいではないか?」とオドオドしている事に敏感に反応しているという事なのかもしれません。
或いは「自分の意思を持ってもいつも否定される」「自分で決められないと決めつけられる」という経験が積み重なっていて、そうした思いが息子さんの深層心理に在る事から来るのかもしれませんし、結局はいつも最後は親が決める結果になるので、子供自身はその方が楽だと無意識に依存体質になってしまったのかもしれません。
親として「この子は自分で決められない」とどこかで子供への不信感があるから過干渉になり、逆にそれが息子さんの意欲を削いでしまい、無気力であったり、妙に冷めてしまうという事も考えられます。(もしご自分が、自分の親から年中その様に思われていたら、どの様な感情・気持ちになってしまうかという事を想像してみて下さい。又自分がやる気になる前に「ああしろ、こうしろ」と言われたり比較されたりすると、人間はやる気を削がれてしまいます)
親の意識を無意識に子供はキャッチしてしまうものなので、息子さんは親の思う通りに「自分で決められない」という性格に育っておられるとも言えると思います。(以前にも申し上げましたが、双子という事で親は無意識に常に娘さんと比較してしまい、息子さんを「劣った子」というレッテルを貼られて扱われた事から来ているのかもしれません)
この様な親子の場合のお悩みは「卵が先か、ニワトリが先か?」的な要素があるので難しいのですが、でも親子であっても「人生は各自の自己責任である」という事は、お互いに知っておられた方が良いと思います。
お互いに「相手のせいにしない」「罪悪感を持たない」という事は大事な意識です。
特に依存する側は何かある度に「親が決めた通りにした」と、上手く行かない事や楽しくない事に対して親を言い訳に使えますし、責任転嫁を覚えてしまう事にも繋がりますから。
それ等を踏まえた上で、親子で今一度改めてじっくりとお話しをされてみたらいかがでしょうか?
以上、何かご参考になるものがあれば幸いです。
評価・お礼
らじこさん
2016/04/05 17:28大園先生、いつもありがとうございます。大学のカウンセラーさんとも相談しながら、焦らずに息子と向かい合っていくつもりです。
大園 エリカ
2016/04/05 21:51親子の問題は、一番難しい人間の課題なのかもしれませんね。
親子に限らず、人間関係というのは「どちらかだけが悪い」という事はなく、究極はお互い様なのです。
各自が精神的に自立し、自分の人生を「自分の選択=自己責任」という観点でものを捉える様になる事は大事なポイントです。それは例え親が決めた事でも「親が勧めたものを自分で選択した」という自己責任を息子さんは自覚すべきだという事です。
お互いに対等に「相手のせいでこうなった」とか、「自分のせいでこうなったのではないか?」という被害妄想や罪悪感を持たない事です。自分だけではなく「どうすればお互いが心地良くなれるか?」という接点を見つけて行くには、お互いが自分の本音に正直になる事と、相手の自由意思を尊重するという両方の視野が無ければなりません。
自分と相手の自由意思を同時に大事に考えながら、最終的には人を介さず当事者同士でストレートに自分の意思(本音)を正直に伝え合える=喧嘩やコントロールではなく、お互いの本音を聞く・伝え合えるディスカッションができる様な親子関係になれたら良いですね。
過去ではなく、「今からどうするか?」という建設的な事に目を向ける。それが精神の健康に一番大事なのだと私は思います。
この度は、お返事と評価をありがとうございました。
回答専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年
(現在のポイント:1pt)
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