子猫の顔面麻痺について。

ペット行動コンサルタントSENDAの獣医師の千田純子です。

「脳腫瘍から顔面片側だけの麻痺は起こるのでしょうか？」という質問に対して、起こりえます。脳腫瘍の場所によって手足に症状が出ずに顔面だけという場合もあります。ただ、脳腫瘍が悪性でなくても大きくなってくると、他の部位も圧迫し、四肢にも症状が現れてくる可能性はあります。

顔面麻痺が片側に表れている場合は、脳腫瘍や、顔面神経麻痺、脳血管障害などが考えられます。脳腫瘍だけでなく、交通事故などで、顔面を強打している場合なども神経麻痺を起こすことがあります。

西洋医学では、神経麻痺はなかなか対処法が見つからないかもしれませんが、鍼灸のような統合医療で、神経の麻痺などを改善できるケースもあります。私も鍼灸で椎間板ヘルニアから麻痺などに対応しています。残念ながら顔面麻痺は治療したことはありませんが。

お住まいが、鹿児島県ということですので、お近くに鍼灸や統合医療をされている獣医さんがいらっしゃるかどうかわかりませんが、探してみてはいかがでしょうか？

動物保護センターでボランティアをしているので、交通事故や行き倒れで保護された猫ちゃんが収容されていますが、体に不自由があってもそれなりに里親さんにもらわれていって、それぞれの寿命を全うしているようです。病気を持っていようが、障害があろうが、それはその子が幸せかどうかとは関係がないのではないでしょうか？ その子なりの生涯が幸せであるように見守ってあげてください。