対象:税務・確定申告
回答:1件

柴田 博壽
税理士
3
事業主を妻から夫に変更する場合の財務処理とは?
あべべ様 はじめまして
税理士の柴田博壽と申します。
早速、ご質問にお答えします。
事業主を妻から夫に変更する場合、財務処理としては、承継者に対して事業用資産等
を適正な時価で売却する方法が考えられますが、夫婦間では、一般的には、無償すなわち
贈与で行われる場合が多いかと思います。
この場合、贈与税の課税問題が発生しますが、次の方法がベターと思われます。
1)事業用資産のうち、不動産以外の資産(事業用預貯金・商品売掛金・備品・車両等)
2)事業用債務(買掛金・未払金・預り金・運転資金として借り入れた借入金等)
3)右記 1及び 2を無償で引き継ぐものとし、この 1と 2の価額の差額が110万円(贈
与税の基礎控除分)以下であれば、贈与税は課税されないで承継されることになります。
もし、差額が110万円を超える場合は、引き継ぐ資産または債務を見直し、この金額の
範囲内にこの金額の範囲内に抑えるさえることが可能になるように取捨選択できれば、
贈与税課税を回避できます。
次に減価償却についてです。
また、このように贈与によって取得した減価償却資産の取得価格は、その減価償却
資産を取得した者が引き続き所有していたものとみなした場合における取得価格に
相当する金額となります(所得税法60条1項、所得税法施行令126条2項)。
ですから、アベベ様が減価償却の計算を行う場合には、奥様の計算と同じ取得価格、
取得日、耐用年数を適用する事になり、あわせて、未償却残高も引継ぐことになります。
ご参考になれば幸いです。
柴田博壽税理士事務所
e-mail : shibata-hirohisa@tkcnf.or.jp
http://shibata-zeirishi.tkcnf.com/pc/
評価・お礼

あべべさん
2014/10/30 18:41的確なアドバイス、ありがとうございました!

柴田 博壽
2014/10/30 23:06あべべ様
少しでもお役に立てたのであれば大変うれしいと思います。
事業のバトンタッチがスムーズに進行しますよう祈念いたします。
どうぞ、いつでもお気軽にお立ち寄りください。
柴田博壽税理士事務所
e-mail : shibata-hirohisa@tkcnf.or.jp
http://shibata-zeirishi.tkcnf.com/pc/
(現在のポイント:1pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング