高齢犬の分離不安と留守番について
2014/05/13 14:45はじめまして。現在15歳のトイプードルを飼育しています。
私の結婚を機に5ヶ月前に実家から連れて来ました。
元々私に対する依存心が強かったのですが、引越ししてからさらに強くなり、家中どこへ行くにも付いてくるようになり、トイレに行く際はトイレの前で待ち、お風呂に入っている間もお風呂の前で待ち、時間が経つと鳴き始めます。また何かを要求するように鳴くことが増え、抱っこをすると落ち着くのですが、離すとまた鳴き始めます。
留守番においては外出する際は鳴くこともなく、おとなしくしているのですが、帰宅時はいつも鳴いていて、マンションの外からでも声が聞こえます。留守番後どれくらい時間が経過してから鳴き始めているのかはわからないのですが、近所迷惑にもなるので、何とか改善させたいと思っています。
先日獣医師に相談したところ、高齢になってきて耳が聞こえなくなったり(大きな音以外はほぼ聞こえません)、目が見えにくくなってきていることで不安が大きくなってきているのではと言われました。また改善策は特になく、鳴いている間はかまわず無視して様子を見るか、効くかわからないが精神安定剤を飲ませるしかない言われました。
それ以降鳴いている間は無視し、おとなしくなってからかまうようにしているのですが、ややマシになったかな…ぐらいの程度で留守中の鳴き声は全く改善できていません。
高齢ですが、今からでも改善できるようであれば、何とか改善させたいです。もちろんこれまでの飼い方に問題があると自覚しているので、私自身も飼い方を改めたいです。
因みに家ではゲージ等に入れることなく自由にさせていて(留守中も)、寝るときも一緒に寝ています。これも問題だと分っているのですが、15年間そうしてきたので、ここまで来て急に環境を変えることが犬に負担をかけストレスになるのではないかと思い、どうするべきか悩んでいます。
アドバイスがあればお願いしたいです。
宜しくお願い致します。
kobu22さん ( 神奈川県 / 女性 / 30歳 )
回答:3件
高齢犬の分離不安症
お話を拝見すると、このワンちゃんは分離不安症ですね。分離不安症は、ワンちゃんの精神上かなりの負担となります。まずワンちゃんのお話しからします。ワンちゃんと言う動物は、群れで生活をしていて群れの一番強いメンバーが他のメンバーを敵から守るという役目を果たします。kobu22さんは、ワンちゃんから見て「弱い」存在です。ワンちゃんが守ろうとしている存在です。その弱いと思われているkobu22さんが、安全な場所である群れ(ご自宅)から敵がいる外に行く事に対して不安に思っています。これが分離不安症と言って、「あなたは弱いんだから外に行ってはだめ。帰っておいで。」と吠えるのが分離不安症です。この問題行動を根本から治す事ができるのは、kobu22さんがワンちゃんから頼れるリーダーになることだけです。
あるワンちゃんの例をお話しします。2~3歳のあるワンちゃんはひどい分離不安症でした。飼い主さんの後をついて回り、ご自宅を出る時はズボンのすそを引っ張ったり、廊下で行き先をふさいだりします。出かけるとずっと吠えていました。しかし、ある日この後追いがあまりにひどく、そのワンちゃんは窓ガラスを突き破って飼い主さんを追いかけてしまったのです。もちろん、ワンちゃんは血だらけです。ワンちゃんは、それだけ群れのメンバーを守ろうと必死になります。私が伺ってトレーニングをした結果、ワンちゃんは飼い主さんを強いリーダーとみなしたので、飼い主さんが敵がいる外に行く事に対して心配する必要がなくなり、安心してお留守番ができるようになりました。
この分離不安のあるワンちゃんは他のワンちゃんとはひとつ違う点があります。観察力に優れているという点です。このワンちゃんはいつもkobu22さんをじっと見ていませんか?私たちバークバスターズは、ワンちゃんのトレーニングに伺うのではなく飼い主さんがリーダーになるために、飼い主さんにトレーニングをするために伺います。一度目のレッスンで、ワンちゃんは激変します。しかし、分離不安のワンちゃんはすぐにまたリーダーシップを取り戻してしまいます。この理由は、観察力が優れているからです。飼い主さんがリーダーシップを取り戻すのは簡単なのですが、分離不安のワンちゃんは飼い主さんが少しでも弱さを見せた途端にまたリーダーシップと取り戻してしまうのです。ですから、他のチャイムに吠えるなどの問題行動と違って、元に戻りやすいです。kobu22さんはずっとワンちゃんから尊敬をされるリーダーになり続けなければいけません。
もうひとつ、高齢という点です。この分離不安症が昔からあるワンちゃんであれば、まだ問題解消ができる可能性があります。しかし、7歳を超えると問題行動が以前よりもひどくなります。ワンちゃんは歳をいくほど頑固になり、問題もひどくなる事が多いからです。もしこの数年で新しい問題行動が出てくる、もしくは今までは一切しなかった事をし始めたと言うのであれば、認知症の可能性もあります。そうなると、トレーニングは難しいです。私たちのやり方は、ワンちゃんの頭を使って考えさせるやり方です。ですから、年齢関係なしにできます。しかし、認知症のワンちゃんは難しいです。
リーダーシップは、普段の生活でkobu22さんがワンちゃんから見てどの部分で弱く見られているか、ではそれをどうしなければいけないかを判断して変えて行かなければいけません。ワンちゃんの残りに人生のためにも、もうリーダーとしてのお仕事をリタイアさせてあげてもいいかもしれませんね。
評価・お礼
kobu22さん
2014/05/14 08:52ご回答ありがとうございます。
やはり分離不安ですよね。言われてみれば、うちの犬も常に私を見ています。まるで監視されているようで、こちら側も心が休まらないこともしばしばあります。
まだ痴呆は出ていないとは思うのですが、高齢である為、できるだけ余生を幸せに暮らさせてあげたいです。トレーニングも検討したのですが、実家からの引越し且つ旦那の存在が犬に多大なストレスを与えているのではないかと考え、一度実家に戻すことを決断しました。
家族の中で私に一番懐いていた為、一緒に住むことが犬にとっても一番の幸せだと思っていたのですが、それが間違いであったかもしれません。
回答専門家
- 川添 千絵
- (犬の問題行動解消セラピスト)
- バークバスターズ ジャパン 代表取締役
問題行動がある犬と飼い主さんをハッピーにできるしつけです。
ワンちゃんが大好きで始めたお仕事ですが、今はもっともっと好きになってます。ワンちゃんも飼い主さんもハッピーになってもらえるのは、本当にうれしいです。餌を使うことなし、無理矢理押さえることもなし。年齢や問題行動問いません。
高齢犬の分離不安
行動問題専門の獣医師の千田です。
15歳の高齢になってくると、環境の変化はストレスになっているのでしょうね。高齢になるとストレスが強いと、痴呆が出たり、免疫力が下がったりしますので、しつけ直すというよりも、ストレスのかからないような環境を作ってあげることが大切です。一緒に暮らしたいという気持ちも十分分かりますが、もし、実家で暮らしている方がストレスが少ないようでしたら、それも一つの方法です。
抗不安薬を使って不安な気持ちを軽減してあげる方法もあります。ただ、高齢なので、副作用の少ない薬を選択する必要があるでしょう。
私の方では、バッチフラワーというフラワーエッセンスを使って、不安を軽減しています。インターネットでも情報は沢山出ていますので、選択肢の一つに考えてみてはいかがでしょうか?
評価・お礼
kobu22さん
2014/05/14 09:12ご回答ありがとうございます。
私もここ最近実家で暮らしていた方が幸せだったのかもしれない…と密かに感じていました。ただ、家族の中で私に一番懐いていた為、私と一緒に暮らすことが犬にとっても一番の幸せなのではとも思い、分離不安を改善することがベストであると考えて、今回の質問をさせていただきました。今回先生からも実家に戻すことをご提案いただき、家族とも相談した結果、一度実家に戻す決断をしました。環境の変化が高齢であるうちの犬には多大なストレスになっていたのだと思います。離れるのはさみしいですが、犬にとって最善の暮らしをさせてあげたいと思います。
回答専門家
- 千田 純子
- (千葉県 / 獣医)
- ペット行動コンサルタントSENDA
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。
ペットの犬や猫の問題行動の予防や改善のためのコンサルテーションや個人トレーニング、グループトレーニングを行っています。当しつけ教室の卒業生には、老人福祉施設や病院、緩和ケア病棟でセラピー犬として活躍しているワンちゃん達もいます。
千田 純子が提供する商品・サービス
愛犬や愛猫を理解し、困った行動を改善するお手伝いをしていきます。
犬や猫の行動にお困りの飼い主さんにアドバイスしています。
日常生活から慣れさせましょう
はじめまして、トイ・トイ・トイの安藤です。
飼い主さんが離れてしまうと不安になってしまうのですね。
すでに、お感じのように、部屋の中を飼い主さんが動くといつもついてくるというのは、
不安の表れではありますが、付きまとっても良いとワンちゃんが知っているともいえます。
ですから、少し部屋を動く時、たとえばお茶を入れるとか、隣の部屋に行って、すぐに戻ってくる
と言ったときは、待たせておくことをさせましょう。わんちゃんが「飼い主さんはすぐに戻って来るんだ」と分かれば安心します。ドアを閉めた場合は、待っているわけではありませんので、追いかけることができる
状況で待たせることが重要です。
成功例をたくさん経験させてあげてほしいので、ほんの少し我慢する状況で練習しましょう。マテさせて
3メートル離れて、もどる。5メートル離れて戻る、3メートル離れて1秒隠れて戻る、というように。
ゲージは、家に居られる時間に5分、10分と少しだけ入れる状況を作るといいと思います。
テレビを見ている時間に5分だけ入れてみましょう。何も問題なければ少しずつ時間を伸ばしていくと
良いですよ。
少しはストレスを感じるかもしれませんが、本当は、いつも付きまとわないといけないほうがストレスになっていますから。トイレに行く時に、外で待っていないことができたら、ワンちゃんも「いってらっしゃい」と安心している証拠ですよ。
回答専門家
- 安藤 智洋
- (奈良県 / しつけインストラクター)
- 出張トレーニング トイ・トイ・トイ 代表
犬の性格を配慮したトレーニングを犬好きトレーナーが指導します
飼い主様からいろいろお話を聞かせて頂きそのお宅のワンちゃんを知ります。一緒に練習をしていき、ワンちゃんが変わっていくたびに飼い主様の笑顔が増えることがうれしいです。愛犬に困らされて険しい顔をしているよりもいつも笑顔でいれたらいいですね。
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング