対象:企業法務
従業員数名の株式会社を経営しております。
リーマンショック以後、急激に受注が減り、現在2期連続赤字となっております。
現状、今後の受注案件も見込めないのと、私本人の健康上の理由から、会社を
廃業しようと考えております。
ところが、廃業を決める直前に従業員が顧客からシステム開発の仕事を受注して
いることが判明しました。
すでに見積もり書を発行し、顧客から注文書を受け取っています。
(ただし、この案件の納期は来春のため、実際の着手は年明け後となります。)
しかし、現状では今後の資金がやりくりできないため、今夏までが会社存続の限度
です。(資金繰り限度の今夏に廃業しようと考えています)
上記のように、注文書を顧客から受け取ったものの、着手する前に会社廃業となり
そうな為「注文書取り消し」を顧客に要請しようと思いますが、「注文書取り消し」
は可能なものなのでしょうか?
また、顧客に「注文取り消し」に応じてもらえない場合(専門的な内容なので、
他社では受注困難と思われる)には、廃業後であっても、受注した案件を納入
する義務があるのでしょうか?
ちなみに、従業員には廃業を考えていることは、まだ伝えておりません。
pockeyさん ( 京都府 / 男性 / 53歳 )
回答:1件
東郷 弘純
弁護士
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東郷法律事務所 弁護士 東郷 弘純
すでに見積もり書を発行し、顧客から注文書を受け取っているとのことなので、これまでこのような慣行で受発注を繰り返してきていると思われますので、すでに契約関係が成立しているとも考えられます。この場合、受注した案件を納入する義務が生じることになります。これに対して、注文書を受け取っただけで、契約していないと主張する余地もあるかと存じます。基本契約書の有無でも変わってきます。
いずれにせよ、先方に本件契約が存在しないことに合意してもらえないか相談してみてはいかがでしょうか。
仮に契約が成立していると仮定した場合でも相手方が合意すれば解除は可能です(合意解除)。
前提条件でわからない部分もあるため、前提条件が明らかになるとアドバイスも変わる可能性があります。
一度弁護士に相談することをお勧めします。
東郷法律事務所 弁護士 東郷 弘純
評価・お礼
pockeyさん
2012/06/23 18:05ご回答ありがとうございました。
廃業のことを従業員に伝えた後、顧客担当者との交渉の結果、顧客に「契約が成立していない」
ことに同意いただけました。
(現在のポイント:-pt)
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