対象:リフォーム・増改築
回答:2件
住宅再生をお勧めします。
大阪で設計事務所をしています。
築80年と云う築年数が微妙なのでね。
木造住宅が現在の様なコンクリートに土台を乗せて基礎と上屋をアンカーボルトで緊結する工法が始まるきっかけとなったのは、明治24年(1891年)に発生した濃尾地震です。その時の事故調査報告に、これからの家は基礎と土台を緊結させ、筋交いで耐震補強させることが肝要、と記されています。
濃尾地震から40年を経過した家ですので、ある程度の耐震的な要素を勘案しながら建てられてはいるかと思いますが、もしそうであれば建て替えよりもリフォームの方が良いかと思います。勿論、現在の法律には不適格になっていますので当然耐震改修が必要かと思いますが、当時主流であった貫と小舞竹を用いた土塗り壁は、揺れやすいが粘り強いと云う特長も持っています。それらの特性と現在の耐震改修技法を融合させて新たな家の創生も可能だと考えます。
古民家の断熱化工事は断熱性能も然る事ながら、気密性能も重視しなければなりません。例えば、窓は隙間が出来やすい木製の窓より、アルミサッシュに代えた方が断然断熱性能は良くなります。しかし、古民家の味わいがアルミサッシュで出せるでしょうか?安易にアルミサッシュに逃げるより、木製建具を活かしつつ気密性能の向上を図る、デザイン力が要求されるかと思います。
来年1月より、住宅再生やローコスト住宅・耐震・エコロジーと云ったテーマでメルマガを発行します。無料ですので宜しければ登録して下さい。
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回答専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
福味 健治が提供する商品・サービス
住宅性能表示制度や長期優良住宅やエコポイントにも対応する、環境とお財布に優しい住まいの提案
志田 茂
建築家
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大規模リフォームをする判断
志田茂建築設計事務所 志田です。
http://s-coco.net/
大規模リフォームをするかどうか、判断は難しいところですね。
まず、根本的に、今現在の法規の基準にするには、相応の工事になります。工事費は、坪あたり50万円前後くらいか。。
あくまで目安です。見なければ判断できません。
基礎は作り直しになりますから、構造体の木造部分がしっかりしているなら、リフトアップするか、曳き屋(建物を一度移動させる事)をしなければなりません。そうなると、また別に費用がかかります。
「建変えたほうが手っとり早い」 というのが、どなたに聞いても言われる事でしょう。
でも、ryomaさんは、「リフォーム」とまず考えられました。それは金額的な事でしょうか?それとも「できるなら壊したくない」というお気持ちからでしょうか?
愛着のある家、地域にとって残しておきたい家。もしそんな家ならば、リフォームで考えてみてもいいと思います。ただし、木造部分が しっかりしているならば、です。60坪全部をやればそれなりの金額になります。もし、その面積が必要ないのなら、一部を壊してなくす事(減築)を考えましょう。
評判の工務店(リフォーム屋さんではなく)や、大規模リフォームをやっている設計事務所をみつけ、実際に見てもらい相談されるのが、まず出発点として、一番いいと思います。
(現在のポイント:-pt)
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