対象:住宅設計・構造
80歳の父と70歳の母が、終の住処となるであろう、一軒家をたてており、現在はあと壁紙と庭を残すところまでとなりました。今日ご相談願いたいのは、一階の父と母の寝室です。たっての願いで、隣同士、別々の部屋にすることにしたのですが、前に面した父の部屋は日当りがよく、母の部屋はちいさな窓が一つあるだけで,まるで牢獄のような部屋になってしまいました。廊下,窓のある壁のほかは、収納のついた壁(父の部屋とのしきりになっていて、父側にも収納がついている)と納戸のある壁に囲まれている状態です。二階には二部屋あるので,どちらかに二階で寝てもらおうともおもっているのですが、高齢なのと,母が足が悪いのとで,どうしたらいいかと思っています。思い切って,建築会社に、二部屋の間にある壁/収納をとっぱらってもらい日当りのいい一部屋にしてもらおうかとも思っているのですが,ここまできて、そんなリクエストを聞いてもらえるかとも心配です。どうかアドバイスをお願いいたします。
kmchanさん ( 神奈川県 / 女性 / 47歳 )
回答:1件
「終の棲家」の設計
(過去ログへの回答)
「終の棲家」の設計は、住まい手の五感や生活習慣の違いなど様々な要因を確認し、設計に落とし込むことが重要になります。
高齢になると日中はリビングに居るだけでなく体調が悪い日は居室(寝室)で過ごす時間も長くなります。
また、自分の居室を「寝る」だけと考えた場合は、採光よりも壁面積が広く断熱性を上げたほうが良い場合もあり、逆に景観を愉しんだり作業もされる場合は採光に拘ることが大切です。
高齢者の住まいは平屋が理想とされますが、首都圏においては土地の面積の関係から複層階が主流になるので、建て替え設計時は「エレベーターの導入」ありきで費用を考え、各階を有効利用できる住まいづくりがニューノーマルな設計になると感じています。
車椅子使用の場合、エレベーター使用により複層階での移動も可能になりますが、上階からの避難(救助)ルートも考慮しておくと安心です。
最近は、災害時において避難場所へ行くのではなく、建物倒壊の恐れが無ければ「自宅内避難」(上階で過ごす)の選択肢が高齢者や障がい者にとって有効なので、太陽光発電プラス蓄電池を導入しライフラインを確保する考え方が主流になりつつあります。
これから終の棲家を建てられる方のご参考にもなれば幸いです。
回答専門家

- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
(現在のポイント:-pt)
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