初期の認知症?ご主人の話を傾聴し旅行や共通の活動を
定年後のご主人が出不精で怒りっぽくなったために手を焼いている模様です。確かに仕事一筋で生きてきた男性が定年を迎えると引きこもり状態になってしまう例は多く、妻の心理的負担は大きくなりがちです。
このような状態を脱するための切り口としては、一つにはご主人に活力を取り戻していただくという方向性があります。ご主人が家事を手伝い、妻と楽しく会話し、外でも適度に活動するようになれば、妻の負担は軽減し家庭内には活気が生まれます。
お話からすると、ご主人は初期の認知症になっている可能性があるために早めの対応が必要です。進行を防いで心身の状態を改善させるには、適度な心理的刺激とやりがいのある趣味、バランスの取れた食事、体温の維持などが大切です。
ただご主人の今の状況は長年の習慣の積み重ねの結果である側面がありますので、そう簡単には改善しないでしょう。またそれを急いでは却ってお互いにストレスとなります。ご主人といえども他人であり、そうやすやすとは変わってくれないものです。
そこで先ず妻であるあなたがご自身をさらに磨くことと、ご主人との関係性を再構築してみることをお勧めします。
厳しい言い方になるかも知れませんが、ご主人の今の状況は妻であるあなたの状態をも反映している可能性があります。つまりご主人の対応が悪いのは、あなたのご主人に対する対応に何か問題があることも考えられ、どっちもどっちなのです。
そこであなたが今後ご主人とどのような関係性を築き、どのような生活をしていきたいのかよく考え、ご主人と話し合ってみましょう。その際ご主人の人生観や生き甲斐、夢、過去の思い出などをよく聴くことがポイントとなります。
次に共通の体験が重要です。二人で旅行に行くのもよいですし、共通の趣味や仕事、ボランティア活動をするのも有効でしょう。同じ方向性に向き合うことで自ずと連帯感が生まれ、ギスギスした雰囲気も改善することと思います。
回答専門家
- 吉野 真人
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
あなたの自然治癒力を引き出し心身の健康づくりをサポートします
病気を治したり予防するにあたり、いちばん大切なのは、ご本人の自然治癒力です。メンタルヘルスを軸に、食生活の改善、体温の維持・細胞活性化などのアプローチを複合的に組み合わせて自然治癒力を向上させ、心と身体の両方の健康状態を回復へと導きます。
(現在のポイント:3pt)
この回答の相談
このQ&Aに類似したQ&A